馬産地ニュース

令和7年度装蹄師認定講習会の北海道研修が行われる

  • 2025年08月08日
  • JBBAの研修乗馬を相手にしての削蹄実習
    JBBAの研修乗馬を相手にしての削蹄実習
  • 北海道市場を見学
    北海道市場を見学
  • 一流種牡馬の歩様、肢勢などを学んだ
    一流種牡馬の歩様、肢勢などを学んだ

 7月27日から8月2日までの6泊7日の日程で、栃木県宇都宮市にある公益社団法人日本装削蹄協会装蹄教育センターは、令和7年度装蹄師認定講習会第31期生の北海道研修を行った。

 第31期生は福島県や千葉県、神奈川県、岐阜県、愛知県、大阪府、佐賀県など全国から集まった19歳から27歳の16人。研修修了後はJRA日本中央競馬会や地方競馬、生産地などでの就業を希望しているという。

 第31期生16人は27日に羽田空港から空路で帯広入り。初日はばんえい競馬が行われている帯広競馬場を見学した。

 2日目は浦河町西舎にあるJRA日高育成牧場において研修。JRA日高育成牧場にて繋養される繁殖牝馬や当歳馬の装蹄実習、「装蹄師に必要な馬の栄養学」についての講義を受講した。

 3日目、4日目は、北海道日高装蹄師会の協力により、浦河町や新冠町にある生産牧場や新ひだか町静内田原にある公益社団法人日本軽種馬協会静内種馬場の生産育成技術者研修で活躍している研修乗馬を相手にしての削蹄実習。生産地で繁殖牝馬から当歳馬、育成馬、休養馬、種牡馬、引退功労馬などのフットケアに奔走する開業装蹄師から手厚い指導を受けた。また、北海道市場を主催するHBA日高軽種馬農業協同組合の職員から軽種馬の流通についての説明も受けた。

 5日目はキズナ、ワンアンドオンリー、コントレイルといった3頭の日本ダービー馬を生産し、日本での有数のオーナーブリーダーとして知られるノースヒルズや、キズナ、コントレイル、イクイノックス、キタサンブラック、ドウデュース、エピファネイア、ドレフォン、ナダル、オルフェーヴル、エフフォーリアといったトップサイアーを繋養する安平町にある社台スタリオンステーションを見学。社台ホースクリニックでは「生産地の運動疾患」、「肢軸矯正の外科処置」などについてレクチャーされた。

 6日目はノーザンファームや追分ファームで削蹄実習。研修期間中にはカムチャツカ半島沖地震による津波警報もあったが、四六時中、馬漬けの生活を送った。

 公益社団法人日本装削蹄協会装蹄教育センターは、競走馬や乗用馬などの軽種馬の脚もとを専門的にケアする装蹄師を養成する国内唯一の教育機関。装蹄師認定講習会は公益社団法人日本装削蹄協会が付与する2級認定装蹄師資格の取得を目指す者を対象としたもので、装蹄師になる上で必要な幅広い分野の知識や技術を基礎から学ぶことができる。