札幌競馬場で馬場浄め式と馬頭観音祭が行われる
7月24日、札幌市中央区にある札幌競馬場において、馬場浄め式と馬頭観音祭が行われた。
馬場浄め式は無事の開催と人馬の安全を祈願するもので、馬頭観音祭は事故や病気で命を落とした競走馬を供養するもので、ともに競馬開催前に行われる伝統行事。当日は札幌競馬場の植田嘉奈子場長や堀内淳副場長をはじめとしたJRA日本中央競馬会の職員、一般社団法人札幌馬主協会の岡田牧雄会長、日本騎手クラブの武豊会長、一般社団法人日本調教師会の高橋康之調教師といった厩舎関係者、JRAファシリティーズ(株)札幌事業所、競馬セキュリティサービス(株)札幌営業所、競馬保安協会などの関係者約20人が参列した。
札幌競馬場のウイナーズサークル前で行われた馬場浄め式は、札幌市中央区にある三吉神社の佐藤元昭禰宜による神事に則り、修祓、降神、献饌、祝詞奏上、清祓、玉串奉奠、撤饌、昇神。続いて佐藤元昭禰宜の「札幌競馬がなにごともなく、そして、にぎにぎしく終えられますことを、心よりご祈念申し上げます。おめでとうございます」という発声で御神酒拝戴を行った。
馬頭観音祭は札幌競馬場のパドック横にある馬頭観音前で挙行。小樽市花園にある成田山不動院の門屋憲明住職による読経終了後に参列者は焼香した。
門屋憲明住職は「平成26年から札幌競馬場にお招きいただきまして馬頭観音祭を担当させていただいています。今年4月に香港のG1競走でリバティアイランドが事故で亡くなりました。また、地方の競馬場の厩務員さんが馬に蹴られて亡くなるという事故もありました。わたくしも競馬ファンで、テレビで拝見しておりますけれども、競馬は危険と隣り合わせのお仕事、怪我がつきものという大変なお仕事でございます。週末から札幌の夏競馬が始まりますが、ここの参列のみなさま方やお馬さんが元気にお過ごしいただいて、またお客さんが楽しんでいただけるよう、無事の開催をご祈念いたします」とあいさつした。
2日後の札幌開幕を控えた植田嘉奈子場長は「お馬さんも人も事故なく終わってほしいというおもいでいっぱいです。とくに札幌は異常気象が続いて暑いので、お馬さんや騎手や調教師、厩務員をはじめとした厩舎関係者、お客様が事故のないように、そしてお客様が楽しかったな、いい競馬だったな、とおもってお帰りになってほしい。本当にこの一年間、この日が来るのをずっと待っていました。14日間、全力を挙げてお馬さん、騎手、調教師、厩務員、お客様を守っていきたいので、ご協力のほど、よろしくお願いいたします」と話した。