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ヴァンゴッホ産駒がJRA初勝利

  • 2025年07月28日
  • JRA初勝利を歴史に刻んだヴァンゴッホ
    JRA初勝利を歴史に刻んだヴァンゴッホ
  • 現役時代は全欧2歳牡馬チャンピオンに輝いた
    現役時代は全欧2歳牡馬チャンピオンに輝いた
  • 北海道セレクションセールでも高額で売却された
    北海道セレクションセールでも高額で売却された

 7月20日、第2回福島競馬第8日目第5競走において、芝2,000mの2歳新馬戦メイクデビュー福島が行われ、石橋脩騎手が騎乗した7番人気のオブラプリーマが2分3秒8のタイムで優勝し、父のヴァンゴッホはJRA初勝利をマークした。

 2025年に初年度産駒がデビューする2歳新種牡馬のJRA初勝利は、フィレンツェファイア、ポエティックフレア、インディチャンプ、ダノンプレミアム、コントレイル、ダノンスマッシュに次いで7頭目。ヴァンゴッホにとっては、デビュー3頭目、延べ4戦目でうれしい初勝利になった。

 父にJRA初勝利を贈ったオブラプリーマは、母がマナローラ、母の父がハーツクライという血統の鹿毛の牝馬。おじには2010年の東京ジャンプS(JG3)に勝ったギルティストライク、一族には2016年の北九州記念(G3)などを制覇したバクシンテイオー、2005年、2008年のJRA賞最優秀ダートホースのカネヒキリがいる。

 種牡馬としてJRA初勝利をあげたヴァンゴッホは、父がアメリカンファロア、母がイマジン、母の父がサドラーズウェルズという鹿毛の7歳。母は2001年の英オークス(G1)、2001年の愛1000ギニー(G1)などを制覇した名牝、半兄のホレイショネルソンは2005年のジャンリュクラガルデール賞(G1)優勝馬、ヴァイカウントネルソンは2012年のアルファヒディフォート(G2)優勝馬、半姉のキティマッチャムは2007年のロックフェルS(G2)優勝馬。
 一族には1991年の英ダービー(G1)、1991年の愛ダービー(G1)、1991年のKジョージ六世&QエリザベスS(G1)などを制覇して日本軽種馬協会で種牡馬生活を送り数多くの活躍馬を送り出したジェネラスがいる。

 ヴァンゴッホの競走成績は11戦2勝2着3回3着1回。2歳時の2020年にクリテリヨムアンテルナシヨナル(G1)を制覇してカルティエ賞最優秀2歳牡馬チャンピオンに選出されている。

 2022年から浦河町西幌別にあるイーストスタッドにて種牡馬として供用を開始。初年度産駒の2歳は58頭が血統登録されている。地方競馬ではすでにベイビーモンストル、ゴールデンバンブー、ネフェルアスティ、ワイズポーシャ、マッスルチャミーと5頭が勝利。地方のファーストシーズンサイアーランキングは第3位にランクインする。

 事務局の(株)ジャパンレースホースエージェンシーは「産駒のJRA初勝利は、後方待機からメンバー最速の末脚で2着に3馬身半差をつける圧勝劇でした。父のヴァンゴッホは米三冠馬アメリカンファロアと英オークス馬のイマジンの間に誕生した全欧2歳牡馬チャンピオンです。芝でもダートでも結果を出してくれて、今後の可能性が広がります」と話した。