ひだかうまキッズ探検隊2025がビッグレッドファームを見学
7月5日、新ひだか町静内御幸町にある一般社団法人umanowa(糸井いくみ代表)が主催するひだかうまキッズ探検隊2025は、新冠町にあるビッグレッドファームを見学した。
ひだかうまキッズ探検隊2025は、「日高をもっと知りたい」、「うまと“ともだち”になりたい」、「いろんなうまに会いたい」をテーマに、馬産地日高で馬と軽種馬産業を「見て・体験して・知る」を目的とした取り組みで、JRA日本中央競馬会による特別振興資金助成事業のひとつ。日高管内の小学校3年生から6年生を対象にしている。
探検隊の取り組みは2017年からはじまり、今年で9年目。6月28日のライディングヒルズ静内に続く今回は21人が参加した。
ビッグレッドファームは1974年に故岡田繁幸氏が静内町浦和(現新ひだか町静内浦和)で創業。1976年にビッグレッドファームに改名し、1982年に有限会社となった。1988年に静内町真歌(現新ひだか町静内真歌)に真歌トレーニングパークを、1999年に新冠町明和にビッグレッドファーム明和を、2007年に茨城県に鉾田トレーニングセンターを、2018年に新冠町朝日にビッグレッドファーム朝日を開場。現在は新冠町と新ひだか町に6箇所、茨城県に1箇所の合計7箇所に牧場を構え、スタリオン(種牡馬)業務をはじめ、繁殖、育成、調教(トレーニング)と、競走馬のすべての業務を担う総合牧場として数多くのサラブレッドを管理している。
育成馬としてはマイネルマックスが1996年の朝日杯3歳S(G1)を、マイネルラヴが1998年のスプリンターズS(G1)を、コスモバルクが2006年のシンガポール航空国際C(G1)を、マイネルセレクトが2004年のJBCスプリント(G1)を制覇。生産馬としてはマイネルキッツが2009年の天皇賞(春)(G1)、マイネルネオスが2011年の中山グランドジャンプ(JG1)、ユーバーレーベンが2021年のオークス(G1)、マイネルグロンが2023年の中山大障害(JG1)、ドリームバレンチノが2014年のJBCスプリント(Jpn1)、ディアドムスが2014年の全日本2歳優駿(Jpn1)を制覇した。
今年はマイネルエンペラーが日経賞(G2)を、フェアエールングが小倉牝馬S(G3)に優勝。これまでに数多くの活躍馬を送り出している。
探検隊は最初にビッグレッドファーム朝日を訪問。今年、87頭のお産を行ったというビッグレッドファーム朝日では、マイネテレジアの親子と2021年のオークス(G1)に勝ったユーバーレーベンの親子と対面した。
マイネテレジアはユーバーレーベンの母で、ほかにも2021年の新潟記念(G3)に勝ったマイネルファンロン、今年の日経賞(G2)に勝ったマイネルエンペラーを出産。今年は5月にゴールドシップを父に持つ牝馬を産んだ。
ユーバーレーベンは今年、イクイノックスを父に持つ牡馬を出産。初仔になる牡馬はスタッフから「ユバタロウ」と呼ばれており、とても人懐っこく、首筋あたりを撫でてあげると、もっと撫でてほしいと気持ちよさそうな表情を見せると説明があった。初仔のデビューは順調なら2年後。ユーバーレーベンは今年、スワーヴリチャードの仔を受胎したという。
続いて向かったビッグレッドファーム明和では、坂路コースでの調教やトレッドミルの調教を見学。秋の復帰へ向けて調整中であるマイネルエンペラーの力強い走りに「がんばって」と声援を送った。
その後はゴールドシップやベンバトルなどの種牡馬を見学。厩舎作業も体験し牧場の仕事に対する理解を深めた。