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赤レンガ記念1番人気ベルピットが優勝

  • 2025年06月23日
  • 2着ニシケンボブに8馬身馬差で圧勝したベルピット
    2着ニシケンボブに8馬身馬差で圧勝したベルピット
  • 単勝1.0倍の人気に応え、堂々と引き上げてきた
    単勝1.0倍の人気に応え、堂々と引き上げてきた
  • インタビューに応える桑村真明騎手
    インタビューに応える桑村真明騎手
  • 赤レンガ記念連覇は史上7頭目
    赤レンガ記念連覇は史上7頭目
  • 角川秀樹調教師(左から7人目)は赤レンガ記念6勝目
    角川秀樹調教師(左から7人目)は赤レンガ記念6勝目

 JBC協会協賛 カウントアップチャレンジ2025「カウントアップM」の第2戦「テーオーケインズ賞第62回赤レンガ記念)(H3、2,000m)は、3角過ぎから先頭に立った桑村真明騎手騎乗の1番人気ベルピットが2着ニシケンボブに8馬身の差をつけて優勝し、通算成績を22戦16勝2着3回3着1回(重賞12勝)とした。

 勝ちタイムは2分6秒2。管理した角川秀樹調教師の重賞勝利は、今年のコスモバルク記念(優勝馬ベルピット)に続く勝利で、通算140勝目。桑村真明騎手の重賞勝利は今年のコスモバルク記念に続いて今シーズン2勝目、通算68勝目となった。

 単勝1.0倍。これが、王者の走りだ。昨年はカウントアップチャレンジの「ミドル・マイル」部門を完全制覇した北の絶対王者が、今年もまた変わらぬ強さを見せた。前走のコスモバルク記念同様に11歳馬ヒストリーメイカーの大逃げで始まったが、前半3ハロンのラップはコスモバルク記念が37秒4だったのに対して35秒9。距離が200m伸びて、1コーナーまでの距離が異なるとはいえ、かなりのハイペース。

 しかし、こうしたペースに「ペースが速くなってくれた方が折り合いがつきやすい」とほくそ笑んだのは角川秀樹調教師だった。一方、「長距離戦が好き」とペース判断に自信を持つヒストリーメイカーの阿部騎手は1~2角でたっぷりと息を入れながら、後続を少しずつ引き離していく。

 2番手には「ゲートを上手に出てくれたので、あとはとにかく自分のペースで」というベルピットが収まり、昨年に道営記念でマッチレースを繰り広げたアナザートゥルースがそれをマークする位置取り。石川騎手が手綱を取る2番人気ニシケンボブと、ジャパンDダービー(Jpn1)3着の実績を持ちJRAオープン級から転入2戦目の6歳馬ブリッツファングは中団から虎視眈々と前を伺っている。

 半マイル通過は48秒8。こうしたペースに先頭からしんがりまでの差が徐々に広がる展開。向こう正面に入り、ヒストリーメイカーがペースを落としたところで動いたのは笹川騎手に乗り替わっていたアナザートゥルースだった。

 一時は7~8馬身はあったベルピットとの差を少しずつ詰めて3角手前では1馬身少々に。レース後、角川秀樹調教師が「少し嫌な感じがした」と振り返った瞬間だったが、そんなライバルの動きに対して全く意を介さなかった桑村真明騎手がスパート。あっという間にヒストリーメイカーを交わすとあとは独走態勢に。速く動いたアナザートゥルースがゴール前で力尽きたところ、一昨年の3冠すべてベルピットの前に2着と涙したニシケンボブがこれを交わして2着に浮上した。

 レース後、桑村真明騎手は「前走はゴールまで遊んでしまったが、今日は最後までしっかりと走ってくれた。まだまだ連勝を伸ばしてくれると思っています。これからもしっかりと結果を出していきたい」と意気込み語り、角川秀樹調教師は「今日は強いベルピットを見せることが出来た。次走については未定だが、これからも応援して欲しい」と、やや意味深な表情でインタビューを締めくくった。