6月2日から6月14日、JRA日本中央競馬会は、2025(令和7)年度軽種馬生産地関連研修を実施した。

 1986年にスタートしたこの研修は、浦河町西舎にあるJRA日高育成牧場を拠点に2名一組で1年間、生産地での知見を深める目的で2005年度まで実施。その後、生産地からの強い要望により2015年度から再開した。2020年、2021年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休止したが、再開した2015年からの研修は、4名一組で6月に前期滞在研修、10月に後期滞在研修をそれぞれ約2週間のほか、せりや研修会に合わせて東北や九州の生産地を訪問している。

 2025年度の研修生は、三橋真氏、尾﨑準一氏、樋口友也氏、菱田圭吾氏の4名。
 三橋真氏は1997年にJRAに入会し、栗東トレーニングセンターを皮切りに、総合安全部、東京競馬場、人事部、総合企画部、理事室、国際部、総務部、審判部、国際部、中山競馬場を経て現在は国際部国際渉外課課長、
 尾﨑準一氏は1998年にJRAに入会し、小倉競馬場、美浦トレーニングセンター、ウインズ新宿、競走部、京都競馬場、情報システム部、中京競馬場、ウインズ札幌、お客様部を経て、現在は情報システム部総合情報システム課課長、
 樋口友也氏は2002年にJRAに入会し、審判部、小倉競馬場、東京競馬場、総務部、栗東トレーニングセンター、札幌競馬場、競走部、新潟競馬場、栗東トレーニングセンター、札幌競馬場を経て、現在は競走部厩舎関連室主任調査役、
 菱田圭吾氏は2004年にJRAに入会し、競馬学校、中京競馬場、東京競馬場、お客様事業部、福島競馬場、日高育成牧場、お客様部、京都競馬場、中山競馬場、競走馬総合研究所を経て、現在はウインズ部ウインズ事業室調査役というキャリア20年から28年の中堅たちだ。

 日本ダービー(G1)翌日の2日に北海道入りした4名は、最初に白老町社台にあるIBA胆振軽種馬農業協同組合を訪問。IBAが維持･管理業務を行っている公益社団法人日本軽種馬協会胆振輸出検疫施設の検疫馬房、放牧地、サンシャインパドック、ウォーキングマシン、消毒施設、宿泊施設などを視察し、軽種馬輸出のシステムについて理解を深めた。

 14日までの前期滞在研修で研修生は、胆振や日高管内の生産牧場や軽種馬関連施設の見学、軽種馬生産振興会や軽種馬生産振興会青年部との交流のほか、第67回三石軽種馬1歳馬育成管理品評会に参加。13日間、寸暇を惜しんで精力的に生産地を見て回った。