馬産地ニュース

日高女性軽種馬ネットワーク(馬女ネット)の春の視察研修会が行われる

  • 2025年06月10日
  • 春の研修会を行った日高女性軽種馬ネットワーク
    春の研修会を行った日高女性軽種馬ネットワーク
  • 育成きゅう舎を見学する出席者
    育成きゅう舎を見学する出席者
  • 1歳馬の管理方法を見学した
    1歳馬の管理方法を見学した

 6月4日、日高女性軽種馬ネットワーク(馬女“まじょ”ネット、木田裕子会長)の春の視察研修会が浦河町西舎にある三嶋牧場においておこなわれた。

 馬女ネットは、日高管内の軽種馬産業に係わる女性を中心に構成されているネットワーク。「自らが軽種馬女性の経営参画・社会参画に取り組むとともに、その活動をとおして軽種馬振興に寄与する事」を目的に、2009に結成された。2025年1月現在の会員は27人。年3回程度、生産技術研修会、視察研修会等を実施しているという。春の視察研修会には木田裕子会長をはじめとした会員や関係者約20人が出席した。木田裕子会長は「本日の研修内容は施設見学と飼養管理体制および作業スケジュールです。短い時間ですが有意義な研修にしましょう」とあいさつした。

 研修先となった三嶋牧場は戦前に創業し、1961年に法人化。現在は繁殖、中期育成、育成を行っている。従業員は80人で繁殖牝馬は152頭、当歳馬は117頭、1歳馬は120頭、育成馬は72頭を管理。日高を代表する総合牧場として知られ、主な生産馬には2021年の安田記念(G1)などを制覇したダノンキングリー、2024年の天皇賞(春)(G1)などを制覇したテーオーロイヤル、2024年のスプリンターズS(G1)などを制覇したルガル、2023年の高松宮記念(G1)などを制覇したファストフォース、2022年、2023年の帝王賞(Jpn1)、2025年の川崎記念(Jpn1)、2023年のかしわ記念(Jpn1)などを制覇したメイショウハリオなどがいる。

 育成施設では育成馬を総括する藤井健太トレーニングマネージャーが、中期育成施設では1歳馬を管理する前田拓郎厩舎長が1日のスケジュールや育成の方針、管理体制などを説明。会員から「個別の餌の配合はどのようにしてますか」、「餌の回数やタイミングを教えてください」、「中期育成でのボディーコンディションスコア管理はどのようにしていますか」、「飼養管理、日ごろの手入れ、扱いはどのようにしていますか」、「出産時にその仔が大物になるか感じますか」、「新人教育はどのようにしていますか」、「写真撮影の際の立たせ方などについて教えてください」 といった質問にも丁寧に答えた。

 研修会に出席した吉田夏帆副会長は「今日はお忙しいところ貴重な時間を割いていただきありがとうございました。私は普段、生産牧場で働いているのですが、ほかの牧場に行く機会や内部のことを知る機会がないので今日は本当に勉強になりました。三嶋牧場のみなさんがプロフェッショナルな姿勢で日ごろから仕事に取り組んでいるんだと深く感銘を受けました。馬に対する愛情を感じました。これからみんなでがんばってよい馬をつくっていきたいです」と話した。