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ホッカイドウ競馬で2022年供用開始種牡馬産駒限定の2歳新馬戦が行われる

  • 2025年05月15日
  • 2022年供用開始種牡馬産駒限定競走に勝利したグリーゼ
    2022年供用開始種牡馬産駒限定競走に勝利したグリーゼ
  • 勝ち時計は1分09秒4だった
    勝ち時計は1分09秒4だった
  • 父はダートスプリント重賞で活躍したマテラスカイになる
    父はダートスプリント重賞で活躍したマテラスカイになる

 5月14日、日高町富川駒丘にある門別競馬場にて開催されているホッカイドウ競馬の令和7年度第3回門別競馬1日目の第5競走において、2022年供用開始種牡馬産駒限定の2歳新馬戦、JRA認定競走フレッシュチャレンジ競走が行われた。

 この限定競走は2023年からホッカイドウ競馬で実施。全国でも珍しい限定競走で、多くの2歳戦が組まれるホッカイドウ競馬の名物企画にもなっている。

 1,100m(外)で行われた競走には、インディチャンプ、クリソベリル、ゴルトマイスター、タニノフランケル、フィレンツェファイア、マテラスカイ、ミスチヴィアスアレックスという7頭の2歳新種牡馬の産駒が全部で9頭出走。好位追走から直線力強く抜け出した2番人気のグリーゼが1分09秒4のタイムで勝利を記録した。

 勝ったグリーゼは父がマテラスカイ、母がミスミランダー、母の父がアッミラーレという鹿毛の牝馬。母は2016年にロジータ記念、黒潮盃などを制覇してNAR3歳最優秀牝馬を受賞している。(有)新生ファームが所有、佐々木国明厩舎が管理、日高町富川東にある新生ファームの生産馬になる。馬主、調教師、生産者にとっては、昨年のゼロアワーに続き2年連続でこの限定競走勝利となった。

 グリーゼに騎乗した岩橋勇二騎手は「能検(競走能力・発走調教検査)のときからスタートしてからの一完歩目が遅かったので、スタートに注意していました。ですからスタートしてすぐに肩ムチを入れて気持ちを入れていきました。意外と道中は落ち着いていましたし乗りやすい馬です。マテラスカイの子どもということでよいスピードがあります。競馬は上手ですね。距離もマイルまでは対応できるのではとおもいます。まだ競馬というものをわかっていない印象があります。勝ててよかったです」と話した。

 なお、2着にはゴルトマイスター産駒、3着にはクリソベリル産駒が入線した。

 種牡馬として初勝利を記録したマテラスカイは、父がスパイツタウン、母がモスタケレー、母の父がラーイというアメリカ産馬。現役時代は2018年のプロキオンS(G3)、2020年のクラスターC(Jpn3)を制覇するなど、抜群のスピードを武器にダートスプリント戦線で活躍し、36戦7勝2着9回の成績を残した。

 現役引退後の2022年に日高町富川東にあるブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬入り。初年度産駒は84頭が血統登録されている。昨年6月に病気のため10歳の若さで急死。残した産駒は3世代になる。