デアリングタクトの初仔が生まれる
3月8日、新ひだか町静内目名にある岡田スタッドにおいて、デアリングタクトの初仔が誕生した。
関係者やファンが待ち望んでいた初仔は、父がベンバトルという栗毛の牡馬。予定日より10日ほど遅れたが安産だったという。
岡田スタッドは「初仔にしては馬格もあって脚が長い体型で生まれてきました。生まれてからも元気いっぱいですくすくと育っています。お母さんに似てとても人懐っこくて素直な性格をしています。このまま順調に成長してほしい」とコメント。母親になったデアリングタクトは「もともとおとなしい性格で人にも従順なので、とても扱いやすい馬です。子どもに対しても面倒をよく見てくれています。お母さんとしても期待しています」と話した。
母になったデアリングタクトは、父がエピファネイア、母がデアリングバード、母の父がキングカメハメハという血統。父の初年度産駒の一頭で、祖母は2006年、2007年の府中牝馬S(G3)、2006年のクイーンS(G3)などを制覇し、2005年のNHKマイルC(G1)で2着、2005年の桜花賞(G1)で3着、2007年のヴィクトリアマイル(Jpn1)で3着など重賞競走で活躍したデアリングハート、祖母の半兄は2004年の武蔵野S(G3)、2005年のアンタレスS(G3)、マーキュリーC(G3)などを制覇したピットファイターや1999年のスーパーダービー(G1)、1999年のジムダンディS(G2)などを制覇したエクトンパークがいる。
デアリングタクトは日高町豊郷にある長谷川牧場の生産。2018年のセレクトセール1歳セッションにおいて、12,960,000円(税込)で(有)ノルマンディーファームが購買した市場取引馬になる。
デアリングタクトの競走成績は13戦5勝2着1回3着3回。2019年に京都競馬場の2歳新馬戦でデビュー勝ちを収めると、翌2020年のエルフィンS、桜花賞(G1)、オークス(G1)、秋華賞(G1)と無傷の5連勝を達成。史上初めて無敗での牝馬三冠を達成し史上6頭目の三冠牝馬に輝いた。2023年10月12日付けでJRAの競走馬登録を抹消し、繁殖牝馬としてセカンドキャリアを送っている。