馬産地ニュース

北海道市場取引馬が韓国へ輸出される

  • 2025年03月17日
  • 輸出検疫を受けに来た北海道市場取引馬
    輸出検疫を受けに来た北海道市場取引馬
  • 韓国人バイヤーに購買されたミスチヴィアスアレックス産駒
    韓国人バイヤーに購買されたミスチヴィアスアレックス産駒
  • 2013年に開設された公益社団法人日本軽種馬協会胆振輸出検疫施設
    2013年に開設された公益社団法人日本軽種馬協会胆振輸出検疫施設

 3月11日、昨年の北海道市場において、韓国のバイヤーが購買した日本産馬が、韓国へ輸出された。

 韓国へ向かったのは、昨年の北海道サマーセール取引馬6頭。すべて牡馬で、10,450,000円(税込、以下同)で売却されたベストウォーリア産駒のアルカンジュエール2023、5,720,000円で売却されたロージズインメイ産駒のブループレリュード2023、5,280,000円で売却されたベストウォーリア産駒のクラッシュオンユー2023、4,950,000円で売却されたミスチヴィアスアレックス産駒のサンマルジョイ2023、4,400,000円で売却されたアメリカンペイトリオット産駒のルーナデラセーラー2023、3,300,000円で売却されたミスチヴィアスアレックス産駒のナトゥーラ2023になる。6頭は新ひだか町と新冠町の育成牧場にてしっかりとトレーニングされていた。

 6頭は3月2日に輸出検疫のため、白老町社台にある公益社団法人日本軽種馬協会胆振輸出検疫施設に入厩。9日間の検疫を終えて3月10日に退厩した。馬運車に積み込まれた6頭はフェリーで本州にわたり成田国際空港へ移動。成田から飛行機で韓国に入国したという。

 公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルによると、過去10年で血統登録馬が韓国へ輸出された頭数は、2016年が16頭、2017年が11頭、2018年が2頭、2019年が5頭、コロナ禍の2020年、2021年はなく、2022年が2頭、2023年が4頭、2024年が9頭。長年にわたって取り組んできた海外販路拡大の成果が出ている。

 輸出検疫などに携わった牧場関係者は「韓国では2,000万円以上の馬を購買する馬主層も増えてきているそうです。今年も北海道市場に参加すると聞いております。たくさんのご購買を期待するところです」と話した。

 6頭が輸出検疫を受けた公益社団法人日本軽種馬協会胆振輸出検疫施設は、海外における日本産馬や日本調教馬の活躍、生産地における海外販路拡大の取り組みにより増加傾向にある海外への軽種馬の輸出が円滑に行われるよう対処するため、2013年1月に旧日本軽種馬協会胆振種馬場から業務変更し輸出検疫施設として開設。公益社団法人日本軽種馬協会からの業務委託により、胆振軽種馬農業協同組合が建物、機械、利用者等に関する維持、管理業務を行っている。2024年は5か国に対して合計6回、95日間、23頭の利用があり、業務を開始した2013年以降で2番目に多い稼働日数になったという。