レックススタッドで種牡馬展示会が開催
新ひだか町の二十間桜並木沿いに位置するレックススタッドの種牡馬展示会が2月7日、日本軽種馬協会静内種馬場、アロースタッドの種牡馬展示会と時間をずらして行われた。この日は強い寒気の影響で断続的に雪が降るあいにくの天候となったが、それでも同スタッド繋養種牡馬を一目見ようという大勢の生産者、生産関係者で会場は埋め尽くされた。
2025年シーズンの同スタッド繋養種牡馬は21頭。そのエース格は、供用初年度の昨年に159頭もの繁殖牝馬に配合を行ったタイトルホルダーだ。事務局からは「父のドゥラメンテはパワーに優れたキングカメハメハ系種牡馬の中でも筋肉の収縮速度が速く、瞬時に強い力を出すことが出来ます。またキングカメハメハ系種牡馬とモンジュー系繁殖牝馬との組み合わせからはパンサラッサも出ておりスピードとスタミナの増幅効果が期待できます」とアピールした。
続いて登場したのは昨年、初年度産駒がデビューしたゴールドドリーム。現役時代の最優秀ダートホースというタイトルに、2024年総合(JRA+NAR)2歳ファーストシーズンサイアーランキングの勝馬数1位で、NAR新種牡馬チャンピオンという肩書が加わった。「本馬自身は晩成型でしたが、産駒が2歳競馬から活躍できるのは骨や腱が丈夫であり、内在するエネルギーのレベルが高いからだと考えています。父から成長力を受け継いだ産駒がどれくらい活躍してくれるか楽しみです」と期待を膨らませている。
初年度産駒が1歳となるオメガパフューム、マカヒキ、ストラクター、そしてパクスアメリカーナの4頭。昨年はタイトルホルダーに次いで、2番目に多くの繁殖牝馬を集めたオメガパフュームについては「柔軟性と筋力の強さを兼ね備えていたスウェプトオーヴァーボードの後継種牡馬。肩の造りが楽で、前脚が良く出るなど硬さが全然ありません。産駒も体が柔らかくて故障しづらいと思います」と説明し、マカヒキについては「とてもバランスのいい体形で、体格も十分。爆発的なエネルギーを感じます。初年度は100頭を超える牝馬と種付けを行い、昨年生まれた当歳馬はセレクトセールで高い評価を受けました。今年の1歳市場が楽しみです」と期待を寄せた。
また、ストラクターは、父のパレスマリスに触れたあと「ストラクターも、デビューから芝で3連勝してマイルG1を勝ちました。父がそうであるように本馬もジャンタルマンタル、ノーブルロジャーのような天才タイプの競走馬を送り出してくれるんじゃないかと期待する一方、祖父のカーリン、パレスマリスともにダートのチャンピオンで、パレスマリス産駒インユアパレスはJRAダート競馬で4勝を記録していますので、こちらも配合次第では、ダート馬も送り出せそうです」と夢を広げていた。
また、パクスアメリカーナは「姉にはヴィクトリアマイル(G1)優勝のホエールキャプチャがいる名牝系の出身で、マイラーとしての資質を高く評価されていましたが骨折により惜しまれつつ引退。クロフネの貴重な後継種牡馬です」と紹介された。
その後はタイトルホルダーとともに供用2年目を迎えたダンシングプリンス、マスタリー。産駒がデビュー年度を迎えたタニノフランケルなどが登場。多彩な種牡馬陣が集まった人たちを楽しませた。