イーストスタッドで種牡馬展示会が開催される
2月3日、浦河町西幌別にあるイーストスタッドにおいて、種牡馬展示会が開催された。
2025年の種付シーズン最初の種牡馬展示会は天候に恵まれたこともあり、日高や胆振から約200人の牧場関係者が来場。開催にあたり谷川貴英代表は「イーストスタッドが1991年に開場して34年たちました。34年間でいろいろな種牡馬を導入いたしました。去年、一昨年と浦河地区に独自のシンジケート種牡馬を導入できなかったことは残念でしたが、来年へ向けて新種牡馬を導入していきたいと考えております。さて、みなさまのご協力のもと、昨年は904頭と、多数の繁殖牝馬を迎え入れることができました。この場を借りましてあらためて感謝申し上げます。本日は新種牡馬2頭となっておりますが、ほかにも人気種牡馬も出てきますので、配合のご検討をよろしくお願い申し上げます」とあいさつした。
最初に登場したブレークアップは、父がノヴェリスト、母がリトルジュン、母の父がクロフネという血統。2歳10月にデビューを迎え、初勝利は5戦目。逃げて直線は後続を3馬身半突き放す強いパフォーマンスを披露した。その後は、1戦1戦確実に力をつけていき、1勝クラス、2勝クラスも、逃げて最後の直線もうひと伸びするという強い競馬で勝ち上がり。4歳秋に3勝クラスも突破すると、続く2022年のアルゼンチン共和国杯(G2)は、好位追走から直線しっかりと伸びて完勝。重賞初挑戦ながら、見事栄冠を勝ち取った。翌2023年は阪神大賞典(G2)3着の後、天皇賞(春)(G1)4着と、G1の舞台でも力を発揮した。その後は海外遠征にもチャレンジ。24戦5勝の成績で種牡馬入りとなった。種付料は受胎条件500,000円、出生条件800,000円となっている。
ブラックブロッサムは父がキタサンブラック、母がポーレン、母の父がオーペンという血統。体高は167cmで、キタサンブラック産駒としてはイクイノックスに次ぐ種牡馬入りとなる。中京芝2,000mの新馬戦を勝ち、2戦目の大寒桜賞のレース振りは圧巻のひとこと。道中は3番手追走から、3、4コーナーでは、後の重賞勝馬フェーングロッテンとともに進出を開始。そのまま最後の直線でも併せ馬となるが、いざ追い出されると、みるみるうちに後続との差を広げ、結局は8馬身差の大楽勝だった。3戦目は、重賞初挑戦となる京都新聞杯(G2)。単勝オッズ2.1倍の1番人気に支持され、重賞の舞台でも果敢に先行したが、差し馬が台頭する不向きなレース展開の中、掲示板を確保した。日本ダービー(G1)への出走は叶わなかったが、4戦目には、初めての古馬との対戦となる信夫山特別が選ばれ、最後の直線、いざ追い出すと後続をあっさりと突き放す余裕の勝利。秋競馬への期待が膨らんだが長期にわたる休養を余儀なくされた。
復帰戦となったのは1年11か月後の保津峡ステークス。2番手追走から早めに逃げ馬を捕まえに行き、4コーナーで早め先頭。そのまま押し切るという、長期休養明けとはおもえぬ力強い内容で勝利した。通算成績5戦4勝とし、これから重賞戦線へ向かうという矢先の故障発生。やむなく引退となった。種付料は受胎条件500,000円、出生条件800,000円となっている。
新種牡馬2頭の後は、本年初年度産駒誕生のレッドルゼル、ネクサスハート、スズカソブリン、初年度産駒が1歳のヒガシウィルウィン、マスターフェンサー、キングオブコージ、モジアナフレイバー、初年度産駒が2歳デビューのヴァンゴッホ、サンライズソアを展示。最後はダートトップサイアーとして人気を集めるダノンレジェンドが堂々の立ち回りを演じた。