馬産地ニュース

ジェイエス冬季繁殖馬セールが開催される

  • 2025年01月24日
  • 受胎馬最高価格(主取り時)
    受胎馬最高価格(主取り時)
  • 受胎馬最高価格2
    受胎馬最高価格2
  • 不受胎馬最高価格
    不受胎馬最高価格
  • 不受胎最高価格2
    不受胎最高価格2
  • 未供用最高価格
    未供用最高価格
  • 未供用最高価格2
    未供用最高価格2
  • 熱心に下見をする購買者
    熱心に下見をする購買者
  • インタビューに応える服部社長
    インタビューに応える服部社長

 馬産地の仕事始め「冬季繁殖馬セール」(主催・(株)ジェイエス)が1月22日、日本軽種馬協会北海道市場で開催された。

 上場頭数は38頭(前年比1頭減)。うち26頭(同2頭増)が取引され、総額120,890,000円を売り上げた。売却率の68.4% は前年比6.9ポイント増。平均価格の4,649,615円は1頭で159,500,000円の取引があった前年と比較して大きく下げたが、中間価格は2,750,000円と前年を660,000円上回った。

 こうした結果に(株)ジェイエスの服部社長は市場後の共同インタビューで「不受胎馬含む空胎馬は14頭で100%声がかかりました。また、今回高額で取引された馬はJRAで勝利経験がある馬ばかり。購買者の方々はもちろん、販売申込者の方々にもそういったことをアピールして、より良い市場を開催したい」と次開催に向けて意気込みを語った。

 半世紀近い歴史を持ち、これまで数えきれないほどの活躍馬の母トレードの舞台となっている同セール。昨年11月のデイリー杯2歳S(G2)を勝ったランフォーヴァウの母キネオダンサー、昨年12月のカペラステークス(G3)を勝ったガビーズシスターの母アンジュデトワール、そして今年1月の京成杯(G3)を勝ったニシノエージェントの母ビクトリアスマイルも同セール取引馬だ。設立当初は年1回の開催だったが、そうした機会をさらに増やそうと2008年からは冬季セールをスタートさせている。

 最高価格で取引されたのは上場番号211番「シャウビンダー」(6歳、父クロフネ)の34,100,000円。叔母に2005年秋華賞(G1)に勝ち、2006年ヴィクトリアマイル(G1)2着優勝馬エアメサイア、祖母に1998年オークス(G1)2着、桜花賞(G1)3着エアデジャヴーがいて、近親には昨年の大阪杯(G1)を勝ったベラジオオペラがいる血統で、現役時代は栗東の須貝尚介厩舎に所属し、芝1,200m戦を2勝。新ひだか町の岡田スタッドが落札している。

 高額第2位は上場番号102番「デッドリー」(5歳、父ロアリングライオン)。叔父に2011年の愛ダービー馬トレジャービーチがいる血統の英国産馬。外国産競走馬として輸入され、現役時代は栗東の中内田充正厩舎に所属。一昨年8月の新潟競馬芝2,000m戦で1分58秒9のレコード勝ちを収めている。昨年3月に競走馬登録を抹消され、リアルスティールを配合したが不受胎。生垣博志氏が13,200,000円で競り合いを制した。

 また受胎馬ではドレフォン受胎の同11番「ブライスガウ」(12歳、父パイロ)。半兄に13年全日本2歳優駿(Jpn1)2着スザクがいる血統で、母のプリモスターはJRA5勝。本馬は栗東の岡田稲男厩舎に所属し、中京競馬場ダート1,400mの新馬戦含みダート短距離で3勝。これまで4頭の産駒を生んでおり、うち競走年齢に達しているのは2頭。受胎しているドレフォンは今年4月上旬に出産予定となっている。
(注:せりにおける価格はすべて消費税込みで記載しています)