ブリーダーズ・スタリオン・ステーションにドライスタウトがスタッドイン
12月28日午前7時30分ころ、日高町富川東にあるブリーダーズ・スタリオン・ステーションに、2025年から種牡馬として供用を開始するドライスタウトが、元気な姿でスタッドインした。
ドライスタウトのスタッドインにはスタリオンスタッフや事務局(株)サラブレッド・ブリーダーズ・クラブの職員らが出迎え。馬運車から降り立った期待の新種牡馬に熱いまなざしを向けた。
年が明けて6歳になったドライスタウトは、父がシニスターミニスター、母がマストバイアイテム、母の父がアフリートという黒鹿毛の牡馬。日高町福満にある下河辺牧場の生産馬で、母はJRAのダートで3勝、半兄のヨハンはJRA4勝を含めダートで9勝、半兄のノーリスはJRAのダートで3勝、半弟のサンライズフレイムは2024年の根岸S(G3)で3着になるなどJRAのダートで6勝という生粋のダート血統になる。
ドライスタウトは(株)YGGホースクラブが所有し、栗東の牧浦充徳厩舎が管理。2021年9月に中京競馬場の2歳新馬戦でデビューし、初陣を勝利で飾った。続くオキザリス賞は後続に5馬身差をつけ快勝。2歳ダート王者を決める暮れの全日本2歳優駿(Jpn1)に駒を進めると、セキフウ、シルトプレ、ナッジ、アイスジャイアントといったダートトップホースを相手に、従来のレースレコードを0秒8も更新する1分39秒2のタイムで優勝し、デビューから負け知らずの3戦3勝で2歳ダートチャンピオンの座に就いた。
古馬になってからは2023年の武蔵野S(G3)、テレ玉杯オーバルスプリント(Jpn3)に優勝。ほかにも2023年のかきつばた記念(Jpn3)で2着、2023年のフェブラリーS(G1)で4着になるなど、通算10戦6勝2着2回の成績を収めた。脚部不安のためわずか10戦のキャリアだったが、ダートグレード競走で安定した素晴らしいパフォーマンスを披露した。
父シニスターミニスターは、ドライスタウトのほか、2021年のチャンピオンズC(G1)などを制覇したテーオーケインズ、2023年のJBCクラシック(Jpn1)などを制覇したキングズソード、2019年のJBCレディスクラシック(Jpn1)などを制覇したヤマニンアンプリメ、2023年のジャパンダートダービー(Jpn1)などを制覇したミックファイアを送り出す、2024年の総合ダートチャンピオンサイアー。母の父アフリートからは優れたダート適性やたぐいまれな豊かなスピード能力を受けつぎ、530kgを超える雄大な馬体を誇っている。
種付料は受胎条件1,000,000円(フリーリターン特約対象)、または出生条件1,500,000円。事務局の(株)サラブレッド・ブリーダーズ・クラブは「血統、馬体、競走成績をご覧いただくと、まさにキングオブザダート。いまのダート競馬はスピードがないと通用しませんので、みなさんが望んでいる種牡馬と自負しております。おかげさまでシンジケートもすぐに満口になりました。余勢の配合申し込みもたくさんいただいております。日本国内はもとより、将来的にはダート競馬の本場である米国でも活躍する産駒の出現を願っています」と話していた。