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シャトル種牡馬が社台スタリオンステーションに帰厩

  • 2024年12月24日
  • モーリスは防寒着を身に着けていた
    モーリスは防寒着を身に着けていた
  • 産駒が朝日杯フューチュリティS(G1)を制して意気上がるモーリス
    産駒が朝日杯フューチュリティS(G1)を制して意気上がるモーリス
  • 初年度産駒が好調な滑り出しを見せたアドマイヤマーズ
    初年度産駒が好調な滑り出しを見せたアドマイヤマーズ
  • 到着後、アドマイヤマーズは元気な歩様を披露してくれた
    到着後、アドマイヤマーズは元気な歩様を披露してくれた

 オーストラリアのアローフィールドスタッドでシャトル供用されていたモーリス(13歳)とアドマイヤマーズ(8歳)の2頭がまだ日も明けきらぬ22日早朝、2025年シーズンを過ごす北海道安平町の社台スタリオンステーションに帰厩した。

 モーリスは2015年のJRA賞年度代表馬にして最優秀短距離馬。現役時代の通算成績は日本と香港で18戦11勝2着2回3着1回。日本と香港で1,600mのG1競走を4勝、2,000mのG1競走を2勝するなど根幹距離で活躍した。現役引退後、2017年から安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬入り。初年度から265頭の繁殖牝馬に配合する人気種牡馬となり、同年秋から豪州のアローフィールドスタッドでもシャトル供用を開始。2017年~2019年の秋シーズン、そして2021年~2024年の秋シーズンと、パンデミック期間を除き計7度海を渡っている。日本でも先の朝日杯フューチュリティS(G1)を勝ったアドマイヤズームほかジャックドール(大阪杯(G1))やジェラルディーナ(エリザベス女王杯(G1))ピクシーナイト(スプリンターズS(G1))など活躍馬は枚挙に暇がないが、南半球でも産駒は大活躍中。

 2018年生産のヒトツHitotsuは史上初めてVRCヴィクトリアダービー(G1)とVRCオーストラリアンギニーズ(G1)を制した馬として歴史に名を残したが、さらにATCオーストラリアンダービー(G1)でも1番人気に応えて快勝している。また同年産駒マズも2022年のBRCドゥームベン10,000S(G1)を勝って注目を集めている。

 今年度の豪州における種付料は55,000豪ドル。138頭の繫殖牝馬に配合したという。

 またアドマイヤマーズは2018年のJRA賞最優秀2歳牡馬。現役時代の通算成績は日本と香港で13戦6勝2着1回3着3回。2歳6月にデビューし、新馬、中京2歳Sを連勝するなど早くから頭角を現し、デイリー杯2歳S(G2)で重賞初勝利。続く朝日杯フューチュリティS(G1)では人気を集めていたグランアレグリアをねじ伏せて不敗のまま最優秀2歳牡馬に選出されている。3歳シーズンはNHKマイルC(G1)、そして暮れに香港遠征を果たすと、史上初めて3歳馬として香港マイル(G1)に優勝。ダイワメジャー産駒として初の海外重賞制覇を成し遂げている。

 初年度産駒は2024年にデビュー。産駒は父同様に芝1,400~1,600mを中心に勝ち星を積み上げ、JRAの開催を1日残す段階ではあるが、新馬、そしてつわぶき賞を連勝したルージュラナキラなど2頭の特別戦優勝馬含み16頭で19勝。JRAファーストシーズンサイアーランキングにおける獲得賞金部門3位、アーニングインデックス部門では堂々1位となっている。豪州での種付料は22,000豪ドル。129頭に種付けを行ったと報告された。

 社台スタリオンステーションでは「2頭ともシャトル供用期間中に産駒成績がアップデートしていますので、まずは元気な姿で戻ってきてくれて、ほっとしています。シャトルには慣れている2頭とはいえ、真逆の季節から移動してきましたので体調管理に十分注意してシーズンに挑みたい」と話した。モーリスの2025年国内種付料は800万円。アドマイヤマーズは500万円(いずれも受胎確認後支払い、フリーリターン特約付き)と発表されている。