馬産地ニュース

第5回担い手経営管理研修が開催される

  • 2024年12月03日
  • 法律がテーマになった第5回担い手経営管理研修
    法律がテーマになった第5回担い手経営管理研修
  • 講師を務めた村中徹弁護士
    講師を務めた村中徹弁護士
  • アドバイザーとして出席した鍋谷博敏弁護士
    アドバイザーとして出席した鍋谷博敏弁護士

 11月26日夜、新ひだか町静内本町にある日高生産連ビル3階第一会議室において、「第5回担い手経営管理研修~軽種馬生産の担い手を対象とした経営支援に係る研修~」が開催された。

 この研修は、NAR地方競馬全国協会の補助を受けて競走馬生産振興事業により、公益社団法人日本軽種馬協会が実施する令和6年度軽種馬経営高度化指導研修事業のひとつ。馬産地において喫緊の課題となっている、担い手を支援する体制づくりのための研修で、経営継承者および後継者、支援団体の職員などを対象にしている。

 今年の研修は、9月27日の経営「営農計画・事業計画」と「経営の自己診断」、10月9日の労務「労働条件に関するルールについて」と「求人・求職状況と人材確保について」、10月29日の労務・経営「相手志向のコミュニケーションのやり方」、11月13日の経営「ITを活用した広報活動 産駒販売 求人」に続き5回目。全5回の最終回で法律「競走馬の生産・育成とリスクの管理」がテーマになり、講師には弁護士法人第一法律事務所の村中徹弁護士を招聘した。

 村中徹弁護士は1991年3月、神戸大学法学部法律学科を卒業。1992年10月、司法試験に合格した。1995年4月、司法修習終了(47期)弁護士登録。同志社大学法科大学院兼任教員、司法試験考査委員(商法)、司法試験予備試験考査委員 (商法)、(株)スズケン社外取締役などを歴任し、現在は大阪商工会議所 経済政策・法規委員会副委員長、日本監査役協会相談室相談員、古野電気株式会社社外監査役、(株)カプコン社外取締役などの要職についている。書籍も多数執筆しており、コーポレート、コンプライアンス、証券・保険、M&A・事業承継、ファイナンスが重点取り扱い分野。馬主でもあり、軽種馬に関する取引についても精通している。

 「競走馬の生産・育成とリスクの管理-経営者として留意すべき法的知識-」を演題に講義を行った村中徹弁護士は、法的なトラブルやリスクがどういう事情に基づいて生じているのかという「競走馬の生産・育成という事業の特殊性を踏まえたリスク管理」、各場面・事例に即した法的な留意点、把握すべき法的知識とは何かという「競走馬の生産・育成にまつわるトラブルの場面・事例の紹介」、経営・人事管理についての法的な留意点とは何かという「競走馬の生産・育成事業の運営にまつわるトラブルの場面・事例の紹介」の3つについて解説。軽種馬生産・育成に必要な法的知識を把握することの重要性、契約、合意等の文書化、証拠化の重要性、経営者として法的リスクについての感度を高めることの重要性を説いた。