2024年度軽種馬後継者研修の修了式が行われる
11月15日、新ひだか町静内田原にある公益社団法人日本軽種馬協会(河野洋平会長理事)静内種馬場研修所講義室において、2024年度軽種馬後継者研修の修了式が行われた。
修了式には8人の研修生のほか、静内種馬場の遊佐繁基場長をはじめとした職員、さらに来賓としてJRA日高育成牧場大村一副場長が出席。修了式では遊佐場長が「あなたは公益社団法人日本軽種馬協会の2024年度軽種馬生産後継者研修において、所定の課程を修了したことをここに証します」と修了証書を授与した。
続いて「本日研修を修了される8名の研修生のみなさんには、心からお祝いを申し上げます。近年、競馬の売上げは中央、地方ともに堅調に推移しており、本年のせり市場においても、安定した成績となりましたが、軽種馬生産界には、まだまだ多くの課題が残されております。これらの課題を解決し、競馬を盛り立てるためには、ファンを魅了する強い競走馬を生産育成し、競馬の存在をより魅力的なものにすることが、ますます重要となってきており、生産育成業務に携わるみなさまのような、最先端の知識・技術を学ばれた人材が不可欠です。みなさまには、今後も自分を厳しく律して精進され、ここで学ばれた知識や技術を遺憾なく実践の場で発揮されることを心から願っております。最後になりますが、今後とも健康に留意され、ホースマンとして研鑽に努め、わが国の競馬発展に貢献すべく、生産界に新たな活力をもたらす原動力にぜひなっていただきたいとおもいます」という河野会長理事の式辞を遊佐場長が代読。研修生を代表して印南宏亮さんは「われわれ2024年軽種馬後継者研修生8名は、11月4日の開講より、さまざまな分野の講師のかたがたから、多くの専門的な知識・技術を学ばせていただきました。これらの知識・技術は、われわれにとって、とても貴重な財産となり、牧場で活かすことが、われわれ研修生にとってたいへん重要であり、また、やるべきことだと感じております。今回、このような機会を与えていただいた日本軽種馬協会様に心より感謝申し上げます。また、講師のかたがたはもとより、いろいろなサポートをしてくださった生産育成技術者研修生のみなさん、本当にありがとうございます。さらには騎乗に付き合ってくれた研修乗馬たちにも感謝し、われわれ研修生の謝辞といたします」と頭を下げた。
軽種馬後継者研修は、わが国の競馬をより一層発展させ、また、生産界の期待に応えうる後継者、スタッドマネージャーを養成する目的で1992年にスタート。本年度の8人を含め研修修了生は291人になった。
2024年軽種馬後継者研修カリキュラムは下記の通り。
11月4日 実技 乗馬等
講師:JBBA職員
11月5日 講義 馬の栄養・飼料について
講師:松井朗氏(JRA日高育成牧場)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員
11月6日 講義 育成馬の初期馴致について
講師:遠藤祥郎氏(JRA日高育成牧場)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員
11月7日 講義 草地・土壌について
講師:渋谷敦子氏(日高農業改良普及センター)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員
11月8日 講義 腰痛の予防・対処法について
講師:山本泰雄氏(医療法人仁陽会西岡第一病院)
講義 馬の日常管理について
講師:関一洋氏(JBBA軽種馬生産技術総合研修センター)
11月11日 講義 馬の繁殖学
講師:浦田賢一氏(JRA日高育成牧場)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員
11月12日 講義 子馬の管理・疾病について
講師:竹部直矢氏(JRA日高育成牧場)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員
11月13日 講義 蹄の管理について
講師:竹田和正氏(JRA日高育成牧場)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員
11月14日 講義 馬体の見分け方(コンフォメーション)
講師:岩本洋平氏(JRA日高育成牧場)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員
11月15日 講義 馬の運動科学について
講師:大村一氏(JRA日高育成牧場)