第4回担い手経営管理研修が行われる
11月13日夜、新ひだか町静内本町にある日高生産連ビル3階第一会議室において、「第4回担い手経営管理研修~軽種馬生産の担い手を対象とした経営支援に係る研修~」が行われた。
この研修は、馬産地において喫緊の課題となっている、担い手を支援する体制づくりのための研修で、経営継承者および後継者、支援団体の職員などを対象にしたもの。NAR地方競馬全国協会の補助を受けて競走馬生産振興事業により、公益社団法人日本軽種馬協会が実施する令和6年度軽種馬経営高度化指導研修事業の一環となる。競走馬生産振興事業において実施する「軽種馬生産基盤整備対策事業」及び「優良繁殖牝馬導入事業」における「担い手特認」並びに「軽種馬経営継承者借換資金融通」の対象者は、当研修を3回以上受講することが要件という。
第4回目の研修は経営がテーマ。経営継承者や後継者、農業協同組合の職員、軽種馬関係団体の職員らがオンラインを含め約60人が出席した。講師には(株)ノードネットワークス代表取締役の浅川和基氏、パネリストに馬市ドットコムの齊藤宗信氏、競馬ライターの村本浩平氏を招いた。
「ITを活用した広報活動 産駒販売 求人」を演題に講義を行った浅川和基氏は、1975年生まれの新冠町出身。競走馬を生産育成する牧場で生まれ小さいときから馬が間近にいる環境で育った。独学でコンピューターの技術を習得し、2006年に個人で会社を立ち上げ、2019年に法人化。コンピューターの全体サポート・販売、ホームページ制作、インターネット配信、オフィス内ネットワーク構築、監視カメラ、ITマネジメント・コンサルティングなどを行っている。軽種馬関係では販売馬のセールやカタログ写真の撮影とデータ編集、北海道市場、八戸市場、(株)ジェイエス主催の繁殖馬セールのライブ中継、北海道市場セール会場内(裏手エリア)の会場管理とセキュリティカメラ、各軽種馬生産振興会の広報サポート、(株)ジェイエスの繁殖馬セールサイト運営、各生産牧場のホームページの制作管理など幅広く活躍している。
浅川和基氏はインターネットと軽種馬広報・リクルートの現状、インターネットでの情報公開、特殊な事例、有効な情報の公開などを説明。将来に向けては、今後必要なサービスとしてITを利用した省人化やデジタル化による業務の効率化を訴えた。
浅川和基氏、齊藤宗信氏、村本浩平氏によるパネルディスカッションは、馬栄養飼養管理アドバイザーとして知られ、JRA日高育成牧場の場長時代にはセイウンワンダーなど数多くの活躍馬に携わった朝井洋氏が進行。購買者のニーズ、効果的な発信方法、情報発信側(生産、育成サイド)の課題、将来的な売り馬情報システムについて活発に意見交換した。