2024年度軽種馬後継者研修開講式が行われる
11月4日、新ひだか町静内田原にある公益社団法人日本軽種馬協会静内種馬場において、2024年度軽種馬後継者研修の開講式が行われた。
わが国の競馬をより一層発展させ、また、生産界の期待に応えうる後継者、スタッドマネージャーを養成するため、JRA日本中央競馬会の助成を得て平成4年に開講。今年で33年の歴史を有し、これまでに283名にのぼる後継者研修修了生を軽種馬生産界に送り出している。
2024年の軽種馬後継者研修は、11月4日から11月15日まで、土曜日、日曜日を除く10日間。今年は新冠町、浦河町、新ひだか町、茨城県から、牧場従業員、後継者、スタッドマネージャーなど8人が開講式に出席した。
開講式で遊佐繁基静内種馬場場長は「わが国を取り巻く経済情勢については、不安定な世界情勢を受けて、物価高騰や円安、資材不足がつづく状況にあります。このようななか、競馬においては、中央・地方ともに堅調な売り上げを維持しています。昨年より全国的なダート競走の体系が整備され、今年は3歳ダート三冠競走が実施されました。最終戦のジャパンダートクラシック(Jpn1)ではフォーエバーヤングが優勝し、日本のダート競馬改革元年に新たなスターホースが誕生し、大きな盛り上がりを見せました。一方、軽種馬生産界では、せり市場が継続して好調に推移しており、北海道市場においては、先のオータムセールをもって全日程を終了し、売却総額は180億円を超え史上最高額を記録、8年連続で売却総額100億円の大台を突破しました。これもひとえに生産者のみなさまが、強い馬づくりを目指して日々努力し、研鑽を積んだ結果とおもいます。しかし、せり市場は好調でしたが、依然、後継者不足の問題など、軽種馬生産界では、まだ多くの課題を抱えております。この状況を打開するためにも、強い馬づくりはますます重要であり、そのためには、この研修を受講されるみなさんのような意欲的な方々が、優れた技術を身につけていくことが不可欠です。みなさまが本日から受ける研修の内容は多岐にわたっており、馬の飼養管理や繁殖など幅広い知識を、最先端の講師にお願いし、わかりやすく研修していただきます。研修中はどうか健康に留意され、ホースマンとしての研鑽に努め、そして、生産界に新たな活力をもたらす原動力にぜひなっていただきたいとおもいます」と所用で欠席した河野洋平会長理事の式辞を代読した。
開講式の後は、シャープアステカ、ミスチヴィアスアレックス、マクフィ、カラヴァッジオ、デクラレーションオブウォーといった繋養種牡馬や種付所、種牡馬厩舎、屋内運動場といった施設を見学。続いて、乗馬等の実技に入った。