胆振地区生産育成技術講座2024が開催される
10月29日、胆振軽種馬農業協同組合(田中芳郎代表理事組合長)と胆振軽種馬農業協同組合青年部(岩崎義久部長)の共催による「胆振地区生産育成技術講座2024」が、北海道千歳市内のホテルで開催された。これは日本軽種馬協会が行う軽種馬経営高度化指導研修事業の一環として行われる講習会で、軽種馬生産育成牧場の円滑な経営に必要な知識の習得などを目的としたもので、会場となったホテルの会議室には胆振軽種馬農業協同組合の組合員や青年部員のほか、胆振や日高の生産牧場、育成牧場の従業員や獣医師など約300人が集まった。
今回はJRA日本中央競馬会とアドバイザリー契約を結んでいる藤澤和雄元調教師を講師に招いて「これからの馬産地に期待すること~強い馬と最高のホースマンを育てる条件とは~」をテーマに、同農協青年部役員の岩崎義久氏(レイクヴィラファーム)橋本善太氏(ゼットステーブル)吉田正志(追分ファーム)吉田哲哉氏(社台ファーム)瀬瀬賢氏(エクワインレーシング)とのパネルディスカッションを行った。
藤澤和雄氏は1951年北海道出身。牧場勤務を経て1977年に調教助手となり、1987年に調教師免許を取得。以来、2022年に引退するまでの間にタイキシャトルやシンボリクリスエス、グランアレグリアなどの活躍馬を手掛け、年間最多勝利調教師12回、年間最高勝率調教師9回、年間最多賞金獲得調教師8回など数多くのタイトルを獲得。JRAでは34のG1タイトル含め,重賞126勝。歴代2位となるJRA通算1,570勝を記録し、現役引退後はJRAとアドバイザー契約を結んで、活躍している。
冒頭、岩崎義久青年部長は「講師をお願いしました藤澤先生は数多くの名馬を育て、多大なる貢献をしました。今日の講演は私たちにとって有意義で、学びの多い講演となると思います」と挨拶。
講習会は楽天競馬スペシャルアドバイザーの古谷剛彦さんの司会進行で行われ、壇上のパネリストからは「新しいトレーニング方法がどんどん出てきているが、導入してみたいと思うものはありますか」「英国での修行時代について」「日本の競馬に合う血統は」「今、また調教師に戻れるとしたらやってみたいこと」「調子が悪いときの克服方法」「これからの時代に求められるホースマンとは」といった質問が寄せられ、藤澤和雄氏は自身の経験などを交えながら丁寧に答えていた。