馬産地ニュース

ノーザンファームミックスセール当歳セッションが行われる

  • 2024年10月28日
  • 最高価格マーゴットディドの2024落札
    最高価格マーゴットディドの2024落札
  • 皐月賞馬ジャスティンミラノの半弟が最高落札価格馬となった
    皐月賞馬ジャスティンミラノの半弟が最高落札価格馬となった
  • 高額第2位のダストアンドダイヤモンズの2024
    高額第2位のダストアンドダイヤモンズの2024
  • 牝馬最高額サロニカの2024
    牝馬最高額サロニカの2024
  • 牝馬最高額サロニカの2024立ち姿
    牝馬最高額サロニカの2024立ち姿

 2019年に始まった「ノーザンファーム繁殖牝馬セール」(主催・ノーザンホースパーク)に、当歳セッションが加わり、日本初のミックスセールとなったのが2022年。迎えて第3回目となるミックスセールが10月22日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで開催された。

 午前10時30分からスタートした当歳セッションにはノーザンファーム生産馬を中心に52頭(牡27頭、牝25頭)が上場され、そのすべてに声がかかり、売却率は3年連続100%を記録。総額3,910,500,000円(税込)を売り上げた。上場頭数は前年比8頭増で、売上総額は前年比232.7%となる2,229,700,000円増。平均価格も75,201,923円となって、前年比196.9%の大商い市場となった。

 その中で最高価格となったのはセール前から注目を集めていた「マーゴットディドの2024」(牡、父キタサンブラック)。この春行われた皐月賞(G1)をレコード勝ちしたジャスティンミラノの半弟だ。8,000万円からスタートしたせりは複数のバイヤーから声がかかり、あっという間に1億円を突破。その後は500万円、1,000万円単位でせり上がり、結果は2億9000万円(=税込み価格319,000,000円)で藤田晋氏によって落札された。同氏とアドバイザー契約を結んでいるという坂東正積氏は「藤田オーナー、それから管理いただく予定の杉山晴紀調教師と一緒に選びました。血統も、馬体も素晴らしい馬。そうした期待に応えて欲しいと思っています」と話してくれた。

 高額第2位は日本ダービー(G1)でイクイノックスを破り、昨年の有馬記念(G1)に勝利しているドウデュースの半弟「ダストアンドダイヤモンズの2024」(牡、父コントレイル)。父がハーツクライから三冠馬コントレイルへと変わり、夢がさらに膨らむ配合馬にはセール前から多くの注目が集まっていたが、セール前の展示では堂々とした立ち姿、ウォーキングを披露していた。こちらは286,000,000円で、大空企画が落札している。

 また、牝馬では2017年エルフィンS優勝サロニカの第5仔となる「サロニカの2024」(牝、父モーリス)。おじにサリオス(朝日杯フューチュリティスS(G1)など)おばにサラキア(アイルランドT府中牝馬S(G2)など)がいる良血馬。こちらは4,000万円のファーストビッドから、最終的には242,000,000円で小谷野宗靖氏によって落札された。

 終わってみれば52頭の上場で税込1億円以上馬が12頭。強烈な印象を残す市場となった。

 セール終了後、ノーザンファームの吉田俊介副代表からは「自分たちとしてはこれまでも高く評価いただけるような馬をラインナップさせてきたつもりだが、第1回ミックスセールの取引馬が早い段階から活躍してくれたことで、購買者の方々にセールの存在が認識されたことが大きかったと思う。秋から冬へと季節が移り替わる時期でもあり、離乳間もない当歳馬の管理は簡単ではないが、上場馬に携わったスタッフみんなが頑張ってよい状態でせり当日を迎えることができた」と成功の要因を分析し「当歳セッションに関してはまだまだ需要があることがわかったので、来年以降はさらに上場頭数を増やして購買者の期待に応えたい」とのコメントがあった。