ノーザンホースパークで第38回北海道秋季馬術大会が行われる
北海道乗馬連盟主催で、開催場所はノーザンホースパーク。大会期間中は暑くもなく寒くもなく、秋らしいスポーツ日和で、大勢の人馬が競技に挑んだ。主な出場選手は北海道内の乗馬クラブ会員、牧場スタッフ、乗馬スポーツ少年団、高校・大学馬術部員らで、松下敏昭さんが審判長を、宮永美寿津さんがコースデザイナーを務めた。
競技は障害飛越と馬場馬術合わせて47の競技が組まれ、サラブレッド対象の「ダーレージャパン・ジャンピング」、「ノーザンカップ」も含まれた。今年最後の同連盟主催の大会とあり、朝早い競技は7時30分から始まり、終盤の競技は夕方4時をまわる頃で、終日熱戦が繰り広げられた。特に、大会経験の浅い選手が出場する「ステップアップジャンピング」には約40名の選手がエントリーし、来年以降の大会に向けて弾みをつけた。
元競走馬のエントリーも多く、馬場馬術「ノーザンカップ」ではブラストワンピースが優勝し、フォゲッタブルが2位と、ノーザンホースパーク所属の重賞馬が高い実力を見せた。他にもアダムスピーク、アリーヴォ、ウインマーレライ、ギベオン、グランシュヴァリエ、スティッフェリオ、セダブリランテス、ノンコノユメ、モンストール、ライトオンキュー、レインボーラインなど、かつて中央・地方の競馬場で名を馳せた馬たちが奮闘した。あらゆる障害を設置した「ノーザンダービー」では水濠障害の周りに人だかりができ、人馬が水しぶきをあげて駆け抜けた。勇敢で人馬一体の姿はギャラリーを魅了した。
11頭がエントリーした「ダーレージャパン・ジャンピング」では4頭が満点の走行を見せ、ジャンプオフに進出。トリビュートソングと吉田峻さん、レッドルドラと百瀬光さんが減点0でゴールし、タイムわずか2秒44差でトリビュートソングに軍配が上がった。第3位にはキングカラカウアと丸山菜摘さんが入り、モモセライディングファーム所属馬が上位を独占した。同乗馬クラブ代表の百瀬利宏さんは、「3頭とも競走馬引退後、こちらでリトレーニングして大会出場した馬で、好結果が出て嬉しいです。また、若い選手が活躍することも良いことですね。大勢の観客の皆さんに応援いただき、人馬の励み、喜びにもつながります。大会では、初めから乗馬としてトレーニングを積んできた馬が強いので、サラブレッドによる競技があることは大きいですね。来年以降の大会でも、リトレーニングをして出場する馬たちに是非注目してほしいです」と、振り返った。