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サンライズCはリコースパローが勝利

  • 2024年10月07日
  • 無傷の4連勝でゴールを駆けたリコースパロー
    無傷の4連勝でゴールを駆けたリコースパロー
  • 落合玄太騎手は会心の表情で引き揚げて
きた
    落合玄太騎手は会心の表情で引き揚げて
    きた

  • 「次も応援してください」と意気込みを語った落合玄太騎手
    「次も応援してください」と意気込みを語った落合玄太騎手
  • 打倒JRA勢力へと力が入る
    打倒JRA勢力へと力が入る
  • 川島洋人調教師(右端)にとっては通算8つめの重賞タイトル
    川島洋人調教師(右端)にとっては通算8つめの重賞タイトル

 JBC2歳優駿(Jpn3)、そして暮れの全日本2歳優駿(Jpn1)へと続く「第24回サンライズC(JBC協会協賛・マクフィ賞)が10月2日、門別競馬場1,800mで行われ、2番手追走から4角で先頭に立った落合玄太騎手騎乗の1番人気リコースパロー(牡2、北海道・川島洋人厩舎)が、外から迫る2番人気ソルジャーフィルドの追撃を1馬身1/2差で退けた。勝ちタイムは1分56秒4(良)。

 勝ったリコースパローは、父シニスターミニスター、母リコーデリンジャー(その父スウェプトオーヴァーボード)という血統で、日高町のリコーファームの生産馬。通算成績は4戦4勝(重賞2勝)。総賞金は2,000万円。落合玄太騎手にとっては今年のブリーダーズゴールドジュニアカップ(優勝馬リコースパロー)に続く勝利で今年4勝目、通算21個の重賞タイトルとなり、川島洋人調教師にとっては今年のブリーダーズゴールドジュニアカップ(優勝馬リコースパロー)に続く勝利で通算8つめの重賞タイトルとなった。

 直前のオッズはリコースパローが1.7倍でソルジャーフィルドが2.6倍。レース前から、前走のブリーダーズゴールドジュニアカップで上位を分けあった2頭の再戦ムードというのが大方の見方だった。前者はデビューから不敗の3連勝。「スピードがあるから先行できるけど、折り合いにまったく不安はなく、どんな競馬でもできる馬(落合玄太騎手)」に対して後者も「どんな流れにも対応できるし、折り合いに不安はないから、最後は弾けてくれる(前走まで騎乗していた宮内騎手)とデビュー2戦目から、いずれもメンバー最速の末脚を繰り出して3連勝。しかし、同程度のポテンシャルを持つ馬同士ならば、自分でレースを組み立てられる馬の方が有利。前走は、まさにキャラクターが明暗を分けた1戦でもあった。

 今回も典型的な逃げ馬不在の1戦。戦前の予想では短距離で逃げて2勝を挙げているナイスデスネがレースを引っ張るのではと思われたが、ゲートが開くと行く気を見せたのは先行力を武器に札幌のコスモス賞でも3着と健闘したエイシンキャプテンだった。前半3ハロンを38秒1(12秒8、12秒1、13秒2)でレースを引っ張る。前週の瑞穂賞が同じ良馬場で39秒3だったから1秒以上も速い。

 しかし、1コーナー手前で巧みに外へ出したリコースパローが2番手に収まると、ガクンとペースが落ち着き、ソルジャーフィルドも無理することなくポジションを上げて機をうかがう。向こう正面でラップが上がって消耗戦となった前走のブリーダーズゴールドジュニアカップとは打って変わった流れはソルジャーフィルドに味方するかと思えたが、勝負の分かれ目は3コーナー手前。思うようなタイミングで外に持ち出すことができず仕掛けのタイミングが遅れてしまった。結果は2着。前走に続いて、推定上がりタイムは2頭まったく同じだったが、位置取りの差がそのままゴールでの着差となった。

 「レース前からハナにこだわるつもりはなく、馬も理解してくれたことが勝因」と会心の騎乗にグッとこぶしを握り締めてゴールした落合玄太騎手。「リコースパロー、ソルジャーフィルドとともに自分の競馬をしてくれた。よい競馬だったと思う」と2戦連続でワン・ツー・フィニッシュを決めた川島洋人調教師。

 2頭は再びJBC2歳優駿(Jpn3)で顔を合わせることになりそうだが、強敵相手にどんな競馬をしてくれるか本当に楽しみだ。