馬産地ニュース

静内小学校6年生が生産牧場を学習する

  • 2024年10月02日
  • 今年生まれた当歳とお母さん馬
    今年生まれた当歳とお母さん馬
  • 生産牧場の仕事に興味を示した
    生産牧場の仕事に興味を示した
  • 1歳馬が放れる広大な放牧地を見学
    1歳馬が放れる広大な放牧地を見学

 9月27日、新ひだか町静内緑町にある新ひだか町立静内小学校(松田陽一校長)の6年生は、新ひだか町真歌にある矢野牧場において、生産牧場について学習した。

 これは静内小学校が行う総合的な学習の一環。新ひだか町が日本一の馬産地であることを知ってもらうプロジェクトで全7回を予定しているという。プロジェクトには一般社団法人umanowaが協力。第1回目の今回は生産牧場を見学した。

 児童が訪れた矢野牧場は、大正2年に創業した日高で最も歴史がある牧場のひとつ。これまでに2002年の桜花賞馬アローキャリーや2018年の青葉賞(G2)優勝馬ゴーフォザサミット、2012年の産経大阪杯(G2)優勝馬ショウナンマイティ、古くは1966年の安田記念優勝馬ヒシマサヒデ、1961年の京王杯スプリングC優勝馬ショウザン、1970年の京都盃優勝馬タマホープなど、数多くの活躍馬を送り出している。

 矢野牧場の4代目となる矢野亨憲社長は「牧場といってもいろいろな種類があります。うちは生産牧場です。生産牧場というのはお母さん馬を管理して子どもを産ませて、それを売る牧場です。うちでは生まれた子どもを1歳の夏くらいまで管理します。そのあとは育成牧場へ行って人を乗せる練習をします。育成牧場では調教をして2歳の春くらいまで管理します。育成牧場の後は競馬場へ移動してデビューを迎えます。わたしたちは競走馬に携わるなかで、リレーでいうと第一走者になります。最初に馬を産ませて育てます。育成牧場が第二走者、競馬場に行って管理する調教師さんが第三走者、最後にレースで馬にまたがるジョッキーが第四走者になります。すべてがうまく回って一頭の馬が活躍するかどうかが、競馬の難しさであり楽しさでもあります」と説明。その後、今年の春に生まれた当歳とお母さん馬の親子、お母さん馬と別れて離乳したばかりの当歳、育成牧場へ移動する前の1歳馬を見せながら、生産牧場がどのような仕事をしているかを実際に解説した。

 児童は「当て馬はどういう仕事をするのですか?」、「日高地方で一番長生きした馬は何ですか?」、「種馬は北海道のほかにもいるのですか?」、「めすで有名な馬はいないのですか?」、「お母さん馬と離れた子馬はごはんを食べなくなったりしますか?」、「馬が太りすぎたらどうするのですか?」、「矢野牧場の馬でせりで一番高く売れた馬はいくらですか?」と積極的に質問した。