ステッペンウルフ産駒が重賞初制覇
8月21日、日高町富川駒丘にある門別競馬場において行われたホッカイドウ競馬の令和6年度第10回門別競馬第2日目第12競走の第11回フルールカップで、吉原寛人騎手が騎乗した2番人気のゼロアワーが勝利し、父のステッペンウルフは今年初年度産駒がデビューするフレッシュマンサイアーのなかで最初の重賞制覇を成し遂げた。
2024年フレッシュマンサイアーの重賞初制覇を成し遂げたステッペンウルフは、父がサウスヴィグラス、母がディープキッス、母の父がアグネスタキオンという8歳の栗毛。祖母はエリザベス女王杯(G1)で2着、府中牝馬S(G3)で2着、東京新聞杯(G3)で3着になったメジロカンムリ、一族にはメジロラモーヌ、メジロアルダンらがいる血統で、新冠町西泊津にあるハクツ牧場の生産になる。
現役時代のステッペンウルフは、2018年にホッカイドウ競馬でデビュー。その後、南関東・船橋へ移籍し、2019年の京浜盃を制覇するなど12戦5勝2着2回3着3回の成績を残した。
現役引退後の2021年に日高町富川東にある新生ファームで種牡馬入り。初年度産駒はゼロアワーの1頭しかいない。
ゼロアワーを生産、所有し、ステッペンウルフを繋養する新生ファームの木村敬生社長はゼロアワーの初勝利時に「ステッペンウルフは先代がハクツ牧場さんから購買した馬。自分が牧場を引き継いでから最初に南関東で重賞を獲った馬なので、自分としても思い入れがあります。ケガして引退しましたが自分の目が届くところにおいてあげたくて種馬にしました」とコメントしていたが、今回の勝利では「先代のためにももう一つ勝ちたかったのでうれしいです。吉原騎手がうまく乗ってくれました。これで選択肢の幅が広がりました。管理する佐々木国明調教師や吉原騎手と相談して、今後のレースを検討したいとおもいます」と勝利のよろこびを語った。
父のステッペンウルフは今年3年ぶりに種付けを再開し2頭と交配。1頭の受胎が確認されているという。木村社長は「来年も種牡馬を続けます。1頭でも多く繁殖牝馬が集まればうれしいです」と期待した。