牧場で働こう体験会2024が行われる
7月28日から8月2日までの6日間、公益社団法人競走馬育成協会、公益社団法人日本軽種馬協会、一般社団法人日本競走馬協会、公益財団法人軽種馬育成調教センター、およびJRA日本中央競馬会の5団体で構成する牧場就業促進事務局は、牧場で働こう体験会2024を行った。
この体験会は夏休みとされる期間中に5泊6日の日程で、馬産地である北海道の日高地方を訪れ、生産牧場や育成牧場での仕事体験を中心に、牧場就業のための研修施設等の見学や牧場関係者との懇談等の機会を設けるイベント。2011年から続けられており、この体験会をきっかけに牧場への就労を決めたという参加者も多くいる。
今年の体験会には多くの応募者のなかから選ばれた、男性9人、女性6人の15人が参加。大半が高校2年生、3年生で、北海道はもとより青森県や宮城県、千葉県、東京都、神奈川県、京都府、佐賀県、長崎県など全国から集まった。
7月28日に新千歳空港に集合した15人は、牧場就業促進事務局のスタッフとともに浦河町へ移動。翌29日から3日間、浦河町にある4つの牧場で就業体験を行った。
就業体験初日は雨模様のため厩舎作業や馬の手入れなどを主に体験。馬と身近に接する至福の時間を過ごした。
浦河町西幌別にあるビクトリーホースランチで研修した3人は、育成馬の調教にも同行。公益財団法人軽種馬育成調教センターの直線砂馬場や屋内坂路コースでトレーニングに励む姿を興味深く見学していた。
就業体験を終えた15人は浦河町西舎にある公益財団法人軽種馬育成調教センターにおいて実施されている育成調教技術者養成研修や新ひだか町静内田原にある公益社団法人日本軽種馬協会静内種馬場において実施されている生産育成技術者研修を見学。研修概要の説明、研修施設や騎乗訓練の見学、教官や研修生、研修修了生たちとの懇談会も行われ、牧場仕事や働く上での心構えなどについて理解を深めた。
体験会最終日は新冠町明和にあるビッグレッドファームと安平町早来源武にある社台スタリオンステーションを視察。ビッグレッドファームでは1,100mの屋根付き坂路コースを駆け上がる調教の様子を見学したほか、7月28日に札幌競馬場にて行われたクイーンS(G3)に優勝したコガネノソラや昨年の京王杯2歳S(G2)に優勝したコラソンビート、コガネノソラやユーバーレーベンの父として知られ、ビッグレッドファームにて種牡馬生活を送っているゴールドシップとも対面した。
案内役を務めたビッグレッドファームの蛯名聡ゼネラルマネージャーは、牧場の方針や業務内容などを説明。参加者からの質問に対しても真摯な対応でアドバイスを送った。