セレクトセール当歳セッションが開催される
2024年最初の当歳市場「セレクトセール当歳(日本競走馬協会主催)」は7月9日(火)、苫小牧市のノーザンホースパークにおいて開催された。
上場頭数は239頭(牡156頭、牝83頭)で、売却頭数は231頭(牡149頭、牝82頭)。売却率96.7%は前年比1.9pt増だったものの総売上額は15,863,100,000円で前年比2.4pt減。平均価格は同7.5pt減の68,671,428円で、中間価格は46,200,000円で歴代最高を記録した。
最高落札価格馬は「セリエンホルデの2024」(牡、父キタサンブラック)。母が独オークス馬で、半兄にNHKマイルC(G1)に勝ち、今春から社台スタリオンステーションで種牡馬生活を送っているシュネルマイスターがいる血統で、451,000,000円でサラブレッドクラブライオンの代表取締役田畑利彦氏によって購買された。
これに続いたのは「カリーナミアの2024」(牡、父エピファネイア)の407,000,000円。母は2016年エイコーンS(米G1)など重賞3勝。廣崎利洋HD(株)が購入した。
牝馬の最高価格は、母に仏1,000ギニー(G1)優勝馬を持つ「ドリームアンドドゥの2024(牝、父キタサンブラック)で220,000,000円。こちらはロデオジャパンが落札した。
この世代が初年度産駒となる国内繋養新種牡馬ではエフフォーリアは「リッスンの2024」の132,000,000円を筆頭に6頭で421,300,000円を売上げ、サリオスは「エクシードリミッツの2024」の70,400,000円を筆頭に8頭で324,500,000円。またホットロッドチャーリーも「オメガセニョリーナの2024」の77,000,000円を筆頭に5頭完売の236,500,000円を記録した。ダービー馬マカヒキは1頭の産駒「デロングスターの2024」が165,000,000円で金子真人ホールディングス(株)によって落札され、スプリンターズS(G1)母仔制覇を成し遂げたジャンダルム産駒は41,800,000円の評価を得た。
なお、2日間トータルでは472頭の上場で455頭を売却。96.4%の売却率で総額31,809,800,000円を売り上げた。最高価格は1歳市場「デルフィニアの2023」(牡、父キタサンブラック)で、売却平均価格は69,911,648円となった。
市場主催者の吉田照哉会長代行からは「驚くような結果となったが、これは競馬が魅力的ということに尽きると思う。今後いつまでも数字が上がっていくとは考えていないが、よほどのことがない限り、大きく崩れるということもないと思う。それだけ、競馬を取り巻く環境は恵まれているのだなと感じました」と総括。「競馬の魅力はたくさんの人が集まる競馬場で自分の馬を走らせることができること。そして、次々と夢を与えるような馬が出てきて、それをだれもが買えるチャンスがある。ダノンデサイルやフォーエバーヤングも、せりに参加した方には平等に買うチャンスが与えられていた。そういったことも購買者の心情を刺激したのだと思う」とのコメントがあった。
(注:せりにおける価格はすべて消費税込みで記載しています)