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タワーオブロンドン産駒がJRA初勝利

  • 2024年07月09日
  • JRA初勝利を記録したタワーオブロンドン
    JRA初勝利を記録したタワーオブロンドン
  • 初年度産駒は98頭が血統登録されている
    初年度産駒は98頭が血統登録されている
  • 現役時代はスプリント競走で5つの重賞に優勝
    現役時代はスプリント競走で5つの重賞に優勝

 6月29日、第3回小倉競馬1日目第1競走の2歳未勝利(芝・右1,200m)において、松山弘平騎手が騎乗した1番人気のレイピアが、好スタートから速さを生かして主導権を握ると、抜群のスピードを見せつけ、直線に入っても持ったままの手ごたえで後続を振り切り、最後は2着に2馬身半差をつけ1分08秒2のタイムで優勝。タワーオブロンドン産駒のJRA初勝利を記録した。

 父の産駒としてJRA初勝利をあげたレイピアは、母がアンナトルテ、母の父がエンパイアメーカーという血統の牡の鹿毛。前田晋二氏が所有、栗東の中竹和也厩舎が管理、浦河町にある富菜牧場が生産。2023年の北海道セレクションセールにおいて26,400,000円(税込)で取引された市場取引馬になる。

 2歳新種牡馬の産駒のJRA初勝利は、シスキン、ナダル、サートゥルナーリア、モズアスコットに続き5頭目。タワーオブロンドンにとっては10頭がデビューし13走目でうれしい初勝利となった。

 種牡馬として記念すべきJRA初勝利を刻んだタワーオブロンドンは、父がレイヴンズパス、母がスノーパイン、母の父がダラカニという血統の9歳の鹿毛。日高町にあるダーレー・ジャパン・ファームの生産馬で、現役時代はパワフルな馬体から繰り出す卓越したスピードを武器にスプリント路線で活躍。2019年のスプリンターズS(G1)、2019年のセントウルS(G2)、2019年の京王杯スプリングC(G2)、2017年の京王杯2歳S(G2)、2018年のアーリントンC(G3)と5つの重賞競走を制覇するなど、18戦7勝2着3回3着3回の成績を残した。

 現役引退後の2021年から日高町にあるダーレー・ジャパン スタリオンコンプレックスにて種牡馬入り。種牡馬1年目は134頭と交配した。初年度産駒の血統登録数は98頭。ひと足先に2歳戦が始まった地方競馬ではすでにパンクビートが南関東・船橋で、トドイワメロディが高知で勝利。JRAではレイピアのあとに、7月6日の第1回函館競馬9日目第1競走でもラパンチュールが勝利し、中央、地方、芝、ダートを問わない活躍で、関係者から熱い視線を集めている。