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九州1歳市場が開催される

  • 2024年06月20日
  • スマイルヴィオラ2023
    スマイルヴィオラ2023
  • 最高価格スマイルヴィオラ2023
    最高価格スマイルヴィオラ2023
  • 高額2位プリンセスゴールド2023
    高額2位プリンセスゴールド2023
  • タムロウイング2023
    タムロウイング2023
  • 牝馬最高タムロウイング2023
    牝馬最高タムロウイング2023
  • オンラインビッドでは3頭が合計11,000,000円で落札された
    オンラインビッドでは3頭が合計11,000,000円で落札された
  • あいさつを行う柏木会長
    あいさつを行う柏木会長
  • せりが行われた日本軽種馬協会九州種馬場
    せりが行われた日本軽種馬協会九州種馬場

 九州軽種馬協会(柏木務会長)が主催する九州1歳市場が6月18日、鹿児島県大崎町の日本軽種馬協会九州種馬場で行われた。本年もライブ中継が行われ、ハイブリッド方式(通常せり+オンラインビッド)を採用されての開催となった。

 上場頭数は31頭(牡19頭、牝12頭)で、売却頭数は22頭(牡15頭、牝7頭)で、上場頭数は前年比1頭増だったが、売却頭数は前年を4頭上回った。

 総売上げは80,190,000円で前年比16,500,000円。5年連続の売上げレコードとなった。また、売却率71%は前年比11Pt増。大崎、熊本の両市場を統合し九州1歳市場となった2003年以降では2006年の75%に次ぐもの。好市場に沸いた。平均価格は3,645,000円で106,667円高。中間価格も3,190,000円で、前年を55,000円上回った。購買登録者数は過去最高となる116名(うちオンラインビッド参加希望者22名)。なお、オンラインビッドによる購買は4,840,000円のサトノクラウン牝馬を筆頭に3頭。合計で11,000,000円を売り上げた。

 最高価格はホースファームJinmuが生産したスマイルヴィオラ2023(牡、父ネロ)の8,360,000円で、これは九州市場レコード。大阪府の岡浩二氏によって落札された。

 母スマイルヴィオラは、佐賀競馬での3勝を含めNAR5勝馬で、叔母に糸島特別など3勝のショウゲッコウがいる血統。セール終了後、ホースファームJinmuの福永代表は「自分が信じてやってきたことが評価されて嬉しい」と白い歯を見せた。

 高額2位は熊本県の本田土寿氏生産「プリンセスゴールド2023」(牡、父アレスバローズ)。母プリンセスゴールドがステイゴールドの全妹。半兄ゴールデンヒーローは瀬波温泉特別などJRA5勝(障害1勝含む)という血統。森本研太氏によって6,820,000円で落札されている。

 牝馬では同じく本田土寿氏生産「タムロウイング2023」(牝、父ヴァンセンヌ)。母がJRA3勝馬で叔父にはアンタレスS(G3)に勝ったモルトベーネがいる血統。JRA日本中央競馬会により5,500,000円で落札された。JRA馬事部生産育成対策室の秋山健太郎さんは「一言でいえば欠点がなく、きれいでバランスの良い馬。活躍が期待できると思う。今年も74頭の1歳馬を購入予定。しっかりと鍛えて来年のブリーズアップセールへと準備したい」と話してくれた。

 柏木務九州軽種馬協会会長からは「去年も良い成績だったが、今年はそれ以上の数字を残すことができた。今年も購買者が100人を超え、例年以上に活発なせりが展開できた。生産者が勇気づけられる結果だと思うし、実際に生産頭数も増えている。その期待に応えるためにも50頭規模の市場を開催したい」とセールを振り返った。
(注:せりにおける価格はすべて消費税込みで記載しています)