馬産地ニュース

三石で第66回軽種馬1歳馬育成管理品評会が行われる

  • 2024年06月18日
  • 最優秀賞牡の部を受賞したラフメイカー2023
    最優秀賞牡の部を受賞したラフメイカー2023
  • 最優秀賞牝の部を受賞したイセノラヴィソン2023
    最優秀賞牝の部を受賞したイセノラヴィソン2023
  • 14頭が出陳した第66回軽種馬1歳馬育成管理品評会
    14頭が出陳した第66回軽種馬1歳馬育成管理品評会
  • 審査員を務めた浮島修場長と遊佐繁基場長
    審査員を務めた浮島修場長と遊佐繁基場長

 6月3日、三石軽種馬生産振興会(平野謙二会長)とみついし農業協同組合(JAみついし、澤田祐喜代表理事組合長)は、第66回三石軽種馬1歳馬育成管理品評会を開催した。

 この品評会は育成管理技術の向上と会員相互の親睦を図ることを目的とする恒例行事。JRA日本中央競馬会、公益社団法人JBBA日本軽種馬協会、HBA日高軽種馬農業協同組合、新ひだか町が後援、(株)レックス、(株)ジェイエス、(株)優駿、(株)サラブレッド・ブリーダーズ・クラブ、ダーレー・ジャパン(株)ノミネーションオフィス、社台スタリオンステーションなどの軽種馬商社や(株)北海道ホースフィード、(株)ホクチク、日高米穀株式会社、幌村建設株式会社といった地元の軽種馬関連・関係企業などが協賛している。

 今年の品評会には牡7頭、牝7頭の合計14頭が出陳。浮島理JRA日高育成牧場場長と遊佐繁基日本軽種馬協会静内種馬場場長が審査員を務めた。

 審査には2人の審査員のほか、振興会会員、HBA職員、JRA日高育成牧場の職員、新ひだか町、北海道日高振興局のほか、JRA2024年度軽種馬生産地関連研修の研修生である白鳥智士競走部競走関連室業務課課長、松本博幸総務部総務課課長、高梨全史施設部調査役(設備担当)、仲野篤廣情報システム部システム統括課課長補佐の4人も参加。出陳牧場を巡回して、出陳馬の立ち姿や歩様、肢勢、成長具合、展示方法、曳き馬、人馬の信頼関係、手入れ具合、環境整備など、厳しい目で採点した。

 厳正な審査の結果、牡の部の最優秀賞はラフメイカー2023、牝の部の最優秀賞はイセノラヴィソン2023を選定。ほかにも優秀賞、優良賞、ベストターンドアウト賞、みんなが選んだ馬大賞も発表された。

 表彰式では主催者を代表して三石家畜品評会長の澤田JAみついし代表理事組合長が「本日は日高育成牧場浮島場長様、日本軽種馬協会静内種馬場遊佐場長様をはじめ、巡回審査にあたっていただいた関係者のみなさまにおかれましては、ご多忙のところ、たいへんありがとうございました。また、このたびの育成管理品評会に出陳いただいた生産牧場のみなさまにおかれましても、牧草収穫前の準備などでお忙しいなか、たいへんおつかれさまでした。今年で66回目を迎えた、歴史ある育成管理品評会も、みなさまにご協力いただいたおかげで、事故もなく無事終えることができ、改めて厚く御礼申し上げます。6月に実施する本品評会は、セールへ向けて生産者意識を高めるひじょうに重要なイベントとして位置づけられております。本日、出陳された1歳馬は、来月のセレクションセールに6頭、8月のサマーセールに6頭、上場予定しております。その際には、さらに成長した姿をセール会場でご確認いただければ幸いでございます。このあと、懇親会もございます。貴重な機会ですので、馬づくりについての情報交換などを交えながら親睦を深めていただければとおもいます」とあいさつ。受賞者へは三石家畜品評会、北海道日高振興局、JRA、JBBA、HBA、三石軽種馬生産振興会や協賛団体、協賛企業から、賞状やトロフィー、金一封、三石のブレンド米として有名なトキノミノル、三石のブランド豚である健酵豚を使用したカレーセット、三石のブランド牛として全国的に知られるみついし牛、三石にあるカフェ、ノスタルジアの食事券、日高の乳酸飲料として知られるヨーグルッペといった豪華景品が贈呈された。

 浮島JRA日高育成牧場場長は「天気が心配されましたが、第66回三石1歳馬育成管理品評会が無事に開催されましたことに心からおよろこび申し上げます。ひじょうに内容の濃い品評会だったのではとおもいます。わたし自身、審査員ということで、馬の成長具合、馬の形、脚もと、手入れ、展示の仕方、歩かせ方、そういったところを見て自分なりに評価をさせていただきました。遊佐場長と審査結果を照らし合わせるのですが、今回、順位はついていますが非常に僅差でした。これから1か月後、せりが本番を迎えます。今年も昨年同様、活況なせりになることを期待しております。今日の品評会は良いステップになったとおもいます。せりでは多くの馬のなかから購買するのですが、馬と同時に人も見ていると感じています。この人から馬を買いたいと、おもってもらえるような展示、歩かせ方についてもせりに向けて準備していってほしいです」と講評した。

 ラフメイカー2023を出陳した山際牧場の山際景路さんは「ラフメイカーは子出しの良い繁殖です。生まれてから順調に成長してくれました。普段からオンとオフがはっきりしています。今日もうちの牧場に来て6か月のスタッフが馬を展示するほど従順な性格をしています。セレクションセールでよい出会いがあることを願っています」、イセノラヴィソン2023を出陳した三石軽種馬共同育成センターの前川則久さんは「まさか最優秀賞にえらばれるとはおもってもいませんでした。とてもうれしいです。スタッフが頑張って馴致してくれたおかげです。サマーセールに上場するので楽しみになりました」と受賞の喜びを語った。

 結果は下記の通り(敬称略)。

〇サラブレッド牡の部
 最優秀賞:ラフメイカー2023(父ホッコータルマエ) 
 出陳者名:山際牧場
 優秀賞:レックスレイノス2023(父キタサンブラック) 
 出陳者名:下屋敷牧場
 優良賞:スヴァラッシー2023(父ルヴァンスレーヴ) 
 出陳者名:折手牧場
 ベストターンドアウト賞:ドリーミートーツ2023(父ロードカナロア) 
 出陳者名:前川勝春

〇サラブレッド牝の部
 最優秀賞:イセノラヴィソン2023(父ベストウォーリア) 
 出陳者名:三石軽種馬共同育成センター
 優秀賞:アルスノヴァ2023(父カリフォルニアクローム) 
 出陳者名:前川勝春
 優良賞:ウキヨエ2023(父アメリカンペイトリオット) 
 出陳者名:幌村牧場
 ベストターンドアウト賞:ナムラナデシコ2023(父ルヴァンスレーヴ) 
 出陳者名:平野牧場

〇第3回みんなが選んだ馬大賞
 レックスレイノス2023(父キタサンブラック) 
 出陳者名:下屋敷牧場