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グランシャリオ門別スプリントは2番人気ストリームが勝利

  • 2024年06月10日
  • 長めからしっかり負荷をかけられて4キロ増という充実の馬体
    長めからしっかり負荷をかけられて4キロ増という充実の馬体
  • 横綱相撲で古馬を一蹴した
    横綱相撲で古馬を一蹴した
  • 岩橋勇二騎手はグランシャリオ門別スプリント3勝目
    岩橋勇二騎手はグランシャリオ門別スプリント3勝目
  • 今年に入って重賞2連勝。3つ目のタイトルを獲得した
    今年に入って重賞2連勝。3つ目のタイトルを獲得した
  • 田中淳司調教師(右端)はグランシャリオ門別スプリント5勝目
    田中淳司調教師(右端)はグランシャリオ門別スプリント5勝目

 ホッカイドウ競馬の「カウントアップスプリント」第2戦「第10回グランシャリオ門別スプリント」(JBC協会協賛タワーオブロンドン賞)が6日、門別競馬場ダート1,000mで行われ、好位インを追走した岩橋勇二騎手騎乗の2番人気ストリーム(牡3、北海道・田中淳司厩舎)が、外から追い上げる1番人気スティールペガサス(牡7、北海道・角川秀樹厩舎)に1/2馬身差をつけ優勝した。勝ちタイムは1分00秒2(良)。

 瞬きすることすら許されない電撃の5ハロン戦。3歳から11歳までの快速自慢が顔を揃えるなか、人気の中心は古豪スティールペガサス。7歳シーズンを迎えたとはいえ昨年、一昨年の道営スプリント王者。1,000m戦は決してベストの舞台ではないが、前走のエトワール賞は不良馬場とはいえ意表を突く逃げ戦法で3着。負けたとはいえ、ハナを奪うスピードを証明して見せたことで人気の中心となった。オッズは1.5倍。

 その王者に挑戦状を叩きつける格好となったのは3冠路線には目もくれずに短距離路線の制圧をもくろむ3歳馬2頭。

 オッズが3.8倍の2番人気に支持されたストリームは、出遅れた「ネクストスター門別」こそ不覚をとったが、1,200m以下は【4-1-0-1】という実力馬。前走の「ネクストスター北日本」では後にフロイラインスプリントを楽勝するヴィヴィアンエイト相手に最後は流しながらも1馬身半差。田中淳司調教師をして「自分の競馬が出来た時は強い馬」と信頼を寄せていた。

 そのストリームに続いたのはオッズが5.6倍オスカーブレイン。1,000m戦は初めてだが、抜群のダッシュ力を備え、ハナを譲ったことがないという快速馬。初の電撃戦は不安よりも期待の方が大きいと目されていた。

 ゲートが開いて、やはり速かったのはオスカーブレイン。2ハロン目のラップは11.1秒と強烈だが、阿部騎手がそれほど無理をすることなく1馬身、2馬身とリードを広げる。追ってくるのは内からストリーム、外からスティールペガサス。これら人気馬と互角のスピードを見せて見せ場を作ったのは姫路、名古屋で重賞タイトルを獲得してきたサラキャサリン。しかし、小野騎手の抵抗も残り200mまで、内からストリーム、外からスティールペガサスに交わされ、失速。その中で最後まで衰えぬ脚色で先頭ゴールインを果たしたのはストリームだった。岩橋騎手は「少し間隔は空いていましたが、調子は良かったと思います。この距離なのでゲートだけは失敗しないように気を付けて乗りましたが、並んだときに成長を感じました。まだまだ成長できる馬だと思いますので応援お願いします」と笑顔でインタビューに答え、最後2ハロン12.5秒、12.4秒と加速ラップを記録した愛馬を称えた。

 勝ったストリームは、父ダノンレジェンド、母メイショウブルック、その父ディープスカイという血統で、浦河町の三嶋牧場生産馬。レース後、田中調教師は「最終的には北海道スプリントカップ(Jpn3)を目標にしたいが、無事ならその前に星雲賞を使うことになると思います」と満足に語った。