馬産地ニュース

北海道市場トレーニングセールが開催される

  • 2024年05月23日
  • ヴァッサーマン2022落札シーン
    ヴァッサーマン2022落札シーン
  • 最高価格を記録した「ヴァッサーマン2022」
    最高価格を記録した「ヴァッサーマン2022」
  • 最高価格となったヴァッサーマン2022
    最高価格となったヴァッサーマン2022
  • 牝馬の最高価格「ニットウリエ2022」
    牝馬の最高価格「ニットウリエ2022」
  • 牝馬の最高ニットウリエは全体3位の価格で取引された
    牝馬の最高ニットウリエは全体3位の価格で取引された
  • 最速タイムを黒記録した「ラストワルツ2022」
    最速タイムを黒記録した「ラストワルツ2022」
  • 全体2位のラストワルツ2022
    全体2位のラストワルツ2022

 日高軽種馬農業協同組合が主催し、日本軽種馬協会が後援する北海道トレーニングセール2024が5月21日(火)、JRA札幌競馬場において開催された。

 上場頭数は前年から30頭少ない86頭(牡50、牝36)で、売却頭数は同30頭減61頭(牡38、牝23)。売却率は70.93%。レコードを記録した昨年から7.52Pt減ではあったが、71.64%だった一昨年とほぼ同じで3年連続70%超という結果になった。

 総売上額は465,740,000円(税込み、以下同)で前年比201,300,000円減。平均価格は過去を304,972円上回る7,635,081円で、中間価格は6,270,000円という結果となった。

 購買登録者数は511名(前年比67名減)、うち、オンラインビッドの購買登録者数(ID発行数)は27名だった。

 オンラインビッドの概要は、ログインしたID数は延べ23名、オンライン総BID数は19BID。10頭にオンラインから入札があり、うち3頭が落札された。

 最高価格馬は公開調教で2ハロン23.3秒(12.2秒~11.1秒)をマークした「ヴァッサーマン2022」(牡、父イスラボニータ、新冠町・村上欽哉氏生産)の27,500,000円。ノヴェリスト産駒の母は未出走馬ながらも3代母にJRA賞最優秀古牝馬ダイヤモンドビコーがいる血統で、4代母ステラマドリッドはエイコーンS(G1)など米国のG1競走4勝の活躍牝馬。長野県の望月健二郎氏によって購買された。

 牝馬の最高価格馬は、奇しくも最高価格馬と2ハロン同タイムとなった23.3秒(11.8秒~11.5秒)の走りを見せた「ニットウリエ2022」(父アメリカンペイトリオット、新冠町・(株)PYRAMID TRAINING生産)の15,400,000円。ケイムホーム産駒の母は兵庫公営3勝馬で、さかのぼればミノル(最優秀2歳牡馬)や桜花賞2着ニットウヤヨイなどを送ったマーシュメドウにたどり着く名門ファミリー。こちらも長野県の望月健二郎氏によって購買された。

 また、公開調教において2ハロン21秒8(11秒2~10秒6)と2ハロン計測、1ハロン計測ともに最速を記録した「ラストワルツ2022」(牡、父デクラレーションオブウォー、新ひだか町・タイヘイ牧場生産)は全体2位となる16,500,000円で新ひだか町(有)ノルマンディーファームによって落札された。

 なお、団体購買では岩手県馬主会が8頭(牡5、牝3)を53,130,000円で購入した。

 セール終了後、古川雅且市場長は「昨年よりも30頭ほど少ない上場頭数となってコンパクトな開催となったが、平均価格が昨年を上回るなど質の良い馬に関しては購買者からの需要を感じるせりとなった。これからニーズなどを調査したうえで、多少の見直しが必要になるかもしれないが、2歳トレーニングセールは、これからも続けていかなければならないせりという認識でやっているので、来年の開催にむけて努力したい」と意欲を見せていた。