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スガタ牧場で27歳の繁殖牝馬が出産

  • 2024年05月23日
  • 27歳で出産したアルーリングアクト
    27歳で出産したアルーリングアクト
  • 3月4日に生まれた当歳は父がステルヴィオ
    3月4日に生まれた当歳は父がステルヴィオ
  • 母子とも元気いっぱいに過ごしている
    母子とも元気いっぱいに過ごしている

 3月4日、平取町川向にあるスガタ牧場において、27歳になるアルーリングアクトが、ステルヴィオを父に持つ鹿毛の牡馬を出産した。

 公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルのデータベースによると2012年以降、血統登録馬の母の出産時の最高年齢は25歳で、2013年に1頭、2014年に1頭、2017年に2頭、2018年に1頭、2020年に1頭。27歳での出産はこれらの記録を更新する最高齢出産になる。

 スガタ牧場の白瀬善直社長は「うちの牧場で繋養するようになってからは3年ぶりの出産で3頭目の産駒になります。予定日より2週間以上遅れて、今まで経験したことがない高齢出産でしたが、お産も順調でした。27歳とは思えないほど馬体も若々しく元気いっぱいですが、ジャスタウェイを父に持つ5歳(牝、アルーリングリップ)とオルフェーヴルを父に持つ3歳(牝、アルーリングカラー)と2頭の跡取り候補もいますし、年齢を考慮して今年で繁殖牝馬を引退させます。最後に男(オス)を産んでくれてよかったです。スピード馬を付けようとおもってステルヴィオを交配しました。生まれてからの順調に育っています。ひとつでも勝ってくれたらうれしいです」と話した。

 27歳で出産したアルーリングアクトは、父がエンドスウィープ、母がチャーミングファピアノ、母の父がファピアノという血統の鹿毛。白老町社台にある白老ファーム(現社台コーポレーション白老ファーム)の生産で、現役時代は日本ダイナースクラブ、のちにサンデーレーシングが所有、栗東の野村彰彦厩舎が管理し、1999年の小倉3歳S(G3)を制覇するなど通算15戦2勝の成績を残した。

 繁殖入り後は初仔のアルーリングボイスが破竹の4連勝で2005年の小倉2歳S(G3)とファンタジーS(G3)に優勝。ほかにもアルティシムスとアメージングタクトはJRAで5勝、アルーリングライフはJRAで4勝、孫のアンヴァルは2020年のCBC賞(G3)で2着、2019年の北九州記念(G3)で3着になるなど、着実に枝葉を伸ばしている。