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レッドベルジュールが2024年フレッシュマンサイアーの初勝利

  • 2024年05月23日
  • デビュー戦を勝利したウィルオレオール
    デビュー戦を勝利したウィルオレオール
  • 父レッドベルジュールに初勝利を贈った
    父レッドベルジュールに初勝利を贈った
  • 喜びの関係者
    喜びの関係者

 5月1日、日高町富川駒丘にある門別競馬場にて行われたホッカイドウ競馬の令和6年度第2回門別競馬1日目に行われた第3競走のJRA認定フレッシュチャレンジ競走において、レッドベルジュール産駒のウィルオレオールが優勝し、レッドベルジュールは今年本邦初年度産駒がデビューするフレッシュマンサイアーの初勝利になった。

 ダート1,000m(外)で行われたこの競走には8頭が出走。6番人気だったウィルオレオールは中断から追走すると最後の直線で鋭い差し脚を披露し、ゴール寸前で逃げ切りを図るハーフブルーをクビ差交わして先頭でゴール板を駆け抜けた。タイムは1分2秒1だった。

 初陣を飾ったウィルオレオールは、母がカゼノボレロ、母の父がフサイチコンコルドという血統。前田良平氏が所有、小国博行厩舎が管理、青森県にある風ノ丘ファームが生産した牡の鹿毛で、2023年の北海道オータムセールサラブレッド1歳において、3,300,000円(税込)で前田良平氏に購買された市場取引馬として知られる。

 管理する小国調教師は「この馬のお姉さん(イイデスカイハイ)がホッカイドウ競馬で去年、2歳の新馬戦(JRA認定フレッシュチャレンジ競走)に勝っていたので、父馬は芝馬でしたけど馬主さんにお勧めしたところ、ひと声で落ちて預けていただきました。新馬を勝ってくれてよかったです」。手綱をとった石川倭騎手は「素直で性格が良くて能検(競走能力・発走調教検査)のときの印象も覚えていないくらいです。ゲートでもどっしりと構えていい意味で新馬らしくない大人びた馬です。折り合いも問題ないので距離が伸びても大丈夫そうです。スタートして50mから100mでハミをとったので、追い出せば伸びてくれるだろうという手ごたえを感じて4コーナーまできました。芝で活躍したレッドベルジュールの産駒らしい、瞬発力に長けたところを見せてくれました。最後に先を行く馬を交わした勝負強さに底力を感じました」と話した。

 フレッシュマンサイアーのなかで最初に勝利をあげたレッドベルジュールは、父がディープインパクト、母がレッドファンタジア、母の父がアンブライドルズソングという血統で、全弟には2020年のデイリー杯2歳S(G2)などを制覇したレッドベルオーブ、全姉には2018年のフェアリーS(G3)3着のレッドベルローズ、半弟には2022年のシンザン記念(G3)3着のレッドベルアーム、近親には2023年のチューリップ賞(G2)、葵S(G3)などを制覇したモズメイメイがいる牡7歳の鹿毛。現役時代はデビューから無傷の2連勝で2019年のデイリー杯2歳S(G2)を制覇するなど3戦2勝の成績を残した。

 2021年に新ひだか町静内田原にあるアロースタッドで種牡馬入り。初年度産駒の血統登録数は17頭になる。