フロイラインスプリントはヴィヴィアンエイトが勝利
かねてから創設が望まれていたホッカイドウ競馬の3歳牝馬限定重賞「第1回フロイラインスプリント」が5月16日、雨、やや重馬場の門別競馬場1,200mコースで行われた。
人気となっていたのは、前走のネクストスター北日本でいきなりの距離短縮を克服して2着に追い込んだヴィヴィアンエイト。昨年はフローラルカップ3着で、ブロッサムカップ、ラブミーチャン記念に連勝する中距離路線で実績を積み上げていた馬だけにいきなりの路線変更には驚かされたが、しっかりと結果を残して新境地を見せていた。オッズは2.5倍。
2番人気は快足ライトヴェール。フレッシュチャレンジ、ウイナーズチャレンジ2を楽勝し、エーデルワイス賞も逃げて4着。今シーズン初戦も楽勝し、適距離のここは重賞初勝利の期待が寄せられていた。オッズは3.1倍。
3番人気は重賞フルールカップを5馬身差で勝ったヨシノヒローイン。その後、骨折のため戦線離脱を余儀なくされたが、移籍せずにネクストスター北日本で復帰。休養前と変わらぬ先行力を見せたものの最後は久々の分息切れしてしまった。実戦を使われた変わり身の期待感も併せての支持を受けた。オッズは3.6倍。
これらに続いたのが兵庫の園田プリンセスカップ、岩手のプリンセスカップを連勝し、東京2歳優駿牝馬にも駒を進めたコモリリーガル。冬シーズンも休むことなく使われ、地元復帰戦となった前走を快勝して好調をアピールしていた。オッズは6.7倍。
14頭立てとはいえ、これら4頭が10倍を切るオッズで、10倍台、20倍台がいない組み合わせ。今後を占う意味でも見逃せない1戦となった。
スタート直後に宮内勇樹騎手騎乗のハニービートが落馬のため競走中止となり、1番のトモノシルバーが出遅れるというアクシデントがあったものの、有力馬は互角のスタート。人気を背負った4頭がほぼ横並びで他を置き去りにする。最初の1ハロンは12秒5だったが、2ハロン目が10秒7というハイラップが刻まれる。ここで服部騎手騎乗のヴィヴィアンエイトが後ろに下がるが「途中で置かれるのは想定内。ただ、思っていた以上にスタートがよかったので、レース前に思い描いていたよりは先行勢力から離されずに済んだ」と服部騎手。
直線に向くと愛馬を迷わず外に持ち出すと1頭だけ違う脚色で先行馬を飲み込んだ。「直線を向いたときに手前を変えて、ハミをぐっと噛んでくれた。そのときに勝利を確信しました」と笑顔で愛馬を称えた。
2馬身半差の2着にはライトヴェールが逃げ粘り、食い下がったコモリリーガルが3着、ヨシノヒローインは最後に力尽きてレディパイロに先着を許している。
齊藤調教師は「この距離がベストだとは思っていないが、終わってみれば強かった。今回は目いっぱいの仕上げではなかったが、強い競馬をしてくれることがわかった。最終的にはブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)を目標にしたいが、今後の選択肢が広がる1戦だった」と自信を深めた様子だった。















