馬産地ニュース

中山競馬場でJRAブリーズアップセールの騎乗供覧が行われる

  • 2024年04月26日
  • 1ハロン2ハロン合計ともに最速を記録したアドマイヤラック2022
    1ハロン2ハロン合計ともに最速を記録したアドマイヤラック2022
  • 1ハロン2ハロン合計ともに最速2位のローマンクィーン2022
    1ハロン2ハロン合計ともに最速2位のローマンクィーン2022
  • 2ハロン合計最速3位タイのフレンチアウル2022
    2ハロン合計最速3位タイのフレンチアウル2022
  • 2ハロン合計最速3位タイのファービヨンド2022
    2ハロン合計最速3位タイのファービヨンド2022
  • 2ハロン合計最速3位タイのハッピーノリチャン2022
    2ハロン合計最速3位タイのハッピーノリチャン2022

 浦河町の日高育成牧場と、宮崎県の宮崎育成牧場で鍛え上げられ、JRAブリーズアップセールに上場を予定している馬たちの騎乗供覧が22日午後1時からセールの舞台となる中山競馬場のダートコースを使って行われた。

 JRAブリーズアップセールの騎乗供覧はタイムを競い合うものではないが、今年の場合は前日までに降った雨によって足抜きの良い馬場となることが予測(やや重発表)され、また今回は新種牡馬産駒が多く上場されることもあって、それらの走りにも注目が集まる騎乗供覧となった。

 この日は78頭(牡38頭、牝40頭)が7組に分かれ、JRA職員、またはJRA競馬学校の騎手課程生徒が手綱を取って、全頭単走による騎乗供覧を行い2ハロンからタイムを計測した。

 もっとも速くゴールを駆け抜けたのは、競馬学校生徒が騎乗した北海道市場サマーセール取引馬の「アドマイヤラック2022」(牝、父ノーブルミッション)の22秒7(11秒9~10秒8)で回転の速いフットワークでゴールを駆け抜けている。父ノーブルミッションは2014年の全欧古馬チャンピオン。現役時代は芝中、長距離を中心に使われて通算成績は21戦9勝2着6回3着2回。デビューからただの一度も5着以下がないという堅実派で、充実の5歳時には3つのG1勝利を含め7戦5勝2着2回と活躍した。15年から米国のレーンズエンドファームで供用され、その初年度からトラヴァーズS(G1)など2つのG1タイトル含め重賞6勝、ケンタッキーダービー(G1)2着のコードオブオナーや英国のドンカスターC(G2)など重賞2勝スパニッシュミッション、あるいは昨年のBCターフスプリント(G1)の覇者ノバルスなどを送り出して注目されていた。初年度の血統登録数は85頭だ。

 これに迫ったのが、やはり競馬学校生徒が手綱を取った八戸市場取引馬の「ローマンクィーン2022」(牡、父シュヴァルグラン)で2ハロン合計が22秒8(11秒9~10秒9)。前進気勢が強く、前半は抑えるのに苦労していたようにも見えたが、少し気合をつけられるとストライドを伸ばし、体全体を使った大きなフォームで好タイムを記録した。父シュヴァルグランは2017年ジャパンカップ(G1)優勝馬。昨年デビューした初年度産駒の出足は鈍かったが、その現役時代同様にゆっくりと力をつけていくような産駒が多いのかもしれない。

 2ハロン合計を22秒でまとめたのは2頭だけだったが、3位は23秒1で3頭が並んだ。

 11秒7~11秒4でまとめたのは、セレクションセール取引馬「フレンチアウル2022」(牡、父シルバーステート)。半兄にJRA3勝ストリクスがいる血統で、祖母アルレットが本邦輸入種牡馬ハンティングホークの半妹というファミリーだ。

 同じくセレクションセール取引馬「ファービヨンド2022」(牡、父ゴールドドリーム)は12秒0~11秒1という加速ラップを披露した。この世代が初年度産駒となる父ゴールドドリームは2017年の最優秀ダートホース。馬産地での人気も高く、初年度の血統登録数は129頭と多い。

 サマーセール取引馬「ハッピーノリチャン2022」(牡、父マクフィ)は11秒9~11秒2。サクラバクシンオー直仔の母ハッピーノリチャンは芝1200mで3勝。そのスピードを中山競馬場ダートコースで披露し、セールに向けて自身のセールスポイントを強くアピールしていた。