北海道静内農業高等学校で令和6年度入学式が行われる
4月8日、新ひだか町静内田原にある北海道静内農業高等学校(赤穂悦生校長、生徒数161人)において、令和6年度入学式が執り行われた。
令和6年度の新入生は47名。そのうち2年次から専門的な馬学などを学ぶ馬事コースを選択できる生産科学科には32名が入学した。32名は道外から17名、道内は15名という。
校内の体育館で行われた入学式には、学校関係者、新入生、新入生の家族、来賓らが出席。新入生が入場し、各担任がひとりひとりの氏名を読み上げ、赤穂校長が入学を許可した。
赤穂校長は「47名の新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。みなさんの努力をたたえるとともに心から歓迎します。また、保護者のみなさまにおかれましては、お子さまが本日、晴れて静内農業高校の生徒として、新たなスタートを切られましたことに、心からお祝い申し上げます。新入生のみなさんは、9年間の義務教育課程の知識を礎とし、今日からは自然科学分野を専門的に学んでいくことになります。その学習形態は教室での授業のほか、学校農場をはじめ、関係機関での実践実習と、多岐にわたります。この恵まれた学習環境を生かし、自ら積極的な姿勢で、多くの知識や技術を身につけてほしいとおもいます。今日からみなさんの教材となる動植物は、自ら言葉を発することはありませんが、懸命に生きる姿を見せてくれるとともに、わたしたちが注ぐ愛情に、素直に応えてくれます。実際に作物に触れ、家畜のぬくもりを肌で感じ、生態、自然環境への畏敬の念を持ちながら、本校での実学教育に努めてください。そして、自ら主体的に学ぶ姿勢を持ち続け、何事にも挑戦してください。挑戦するからには失敗もあります。しかしながら、その失敗から学ぶことも数多くあります。失敗から立ち上がり、その失敗を教訓とし、また挑戦する。その努力の過程がみなさんを成長させてくれるはずです。失敗を恐れ、挑戦を避けていれば成長もありません。本校の校訓である自尊独立のもと、心身さまざまな高校生活の学びに挑戦し、広い視野と行動力、波乱な社会に果敢に挑んでいく強い精神力を身につけてください」と式辞。続いて来賓として出席した新ひだか町大野克之町長、遠藤博文PTA会長から祝辞が送られた。
新入生を代表して生産科学科の水野未悠さんは「本日、入学を許可されましたわたしたち新入生一同は、本校の自尊独立の校訓のもとに生徒心得を守り、よく学業に励み、未来への希望や目標を実現するため、互いを尊重し、一致協力して、よりよき校風と伝統を築くことを、入学にあたりここに宣誓いたします」と新入生宣誓。その後、職員紹介が行われ、上級生による校歌が披露された。
北海道静内農業高等学校は昭和53年に開校。現在は生産科学科と食品科学科の2学科があり、生産科学科は高等学校で唯一、軽種馬生産学習を行っていることで全国的に知られている。令和3年から令和5年の3年間は、文部科学省による「マイスター・ハイスクール事業(次世代地域産業人材育成刷新事業)」の指定校となり、生産科学科馬事コースでは、JRA日本中央競馬会、公益社団法人日本軽種馬協会、日高軽種馬農業協同組合、日高家畜保健衛生所、酪農学園大学、北里大学などと連携し、高度な専門知識や技術に触れ、競馬産業への理解を深めた。本年度から「マイスター・ハイスクール事業(次世代地域産業人材育成刷新事業)」の指定校ではなくなったが、過去3年で築いた関係を継続して「マイスター・ハイスクール事業(次世代地域産業人材育成刷新事業)」のときとほぼ同じ授業が行われるという。