JRA日高育成牧場で育成馬展示会が行われる
4月9日、JRA日本中央競馬会は、浦河町西舎にあるJRA日高育成牧場(浮島理場長)において、JRA日高育成牧場育成馬展示会を開催した。
育成馬展示会当日はあいにくの雨模様だったにもかかわらず、JRAの馬主や調教師、牧場関係者約130人が出席。開会式で浮島場長は「本日は、ご多忙のなか、そして、足元の悪いなか、当場の育成馬展示会にご来場いただきまして、まことにありがとうございます。心よりお礼申し上げます。日高育成牧場は、生産したJRAホームブレッドや1歳せり市場で購買した1歳馬を用いた、さまざまな育成研究、またその成果の普及を目的として業務を行っております。昨年の育成馬ですけれども、騎乗馴致では人が出すコマンドの回数を増やし、人の指示に従順な馬をつくることを目指して、速歩でのドライビングを取り入れました。また、実戦において馬群内でもひるまず走れるようにすることを目的に、坂路や1600mトラックで3列縦隊での集団調教などのレベルアップした調教を行ってまいりました。その結果、昨年はマリンバンカーとカーマンラインの2頭が新馬勝ちいたしまして、先日中山競馬場で行われたオープン競走の伏竜ステークスにおいてアラレタバシルが2着に好走するなどの成果をあげることができました。今日、これからご覧いただく本年の育成馬につきましては、昨年の調教メニューをベースとした上で、さらに6月、7月の早い時期での競走成績を上げたいというおもいがあり、3月、4月での走行速度、指示タイムを上げております。これによって、昨年同様、騎乗者の指示に従順で、馬群の中でもひるまずに走ることのできることに加え、現時点での仕上がりは昨年より早いと自負しておりまして、早期の新馬戦での活躍を期待しています。なお、本年の研究成果につきましては、競走成績等を検証したうえで、あらためて機会を設けまして、みなさまにお伝えしていきたいと考えております。今年で記念すべき20回目となりますJRAブリーズアップセールですが、4月23日火曜日に中山競馬場で開催されます。本年も、昨年同様、会場でのせりとインターネットオークションを併用したハイブリッド方式での実施を予定しています。購買をお考えのみなさま、ぜひご参加を心よりお待ち申し上げております。今日は、これまで、われわれ日高育成牧場の職員が、丹精込めて育てあげた成果をみなさまにご披露させていただきます。また、BTC軽種馬育成調教センターで1年間研修に励んできた研修生24名も、本日の展示や騎乗に参加いたしますので、彼らの成長にもぜひご注目いただければ幸いです」とあいさつした。
比較展示は覆馬場において、牡10頭、牡8頭、牡8頭、牝10頭、牝10頭、牝9頭と6班に分けて分刻みで実施。騎乗供覧は1600トラック馬場において、牡12頭、牡13頭、牝15頭、牝13頭と4班に分けてラスト2ハロンを計測した。購買参加予定の馬主や調教師は各馬のコンフォメーションや歩様、走る姿を細かくチェック。JRAに売却した生産者は生産馬のたくましく成長した姿に目を細めた。
本年のJRAブリーズアップセール(第20回JRA育成馬調教セール)は4月23日、火曜日に中山競馬場で開催。セール前日の4月22日13時から騎乗供覧、23日は受付開始が9時、実馬展示が9時30分、せりが12時からとなる。