馬産地ニュース

アロースタッドで種牡馬展示会が開催される

  • 2024年02月13日
  • カフェファラオはアメリカンファラオの後継種牡馬としても注目が集まる
    カフェファラオはアメリカンファラオの後継種牡馬としても注目が集まる
  • カフェファラオの皮膚の薄さを絶賛した堀調教師
    カフェファラオの皮膚の薄さを絶賛した堀調教師
  • テーオーケインズは、この日、最初に展示されたシニスターミニスターとの父仔繋養ともなった
    テーオーケインズは、この日、最初に展示されたシニスターミニスターとの父仔繋養ともなった
  • テーオーケインズを管理していた高柳調教師は、産駒にダートだけでなく、芝での活躍も期待していた
    テーオーケインズを管理していた高柳調教師は、産駒にダートだけでなく、芝での活躍も期待していた
  • 長きに渡って芝のスプリント戦線で活躍を見せたファストフォース
    長きに渡って芝のスプリント戦線で活躍を見せたファストフォース
  • 管理をしていた西村調教師は熱いエールを送っていた
    管理をしていた西村調教師は熱いエールを送っていた
  • 逃げ馬としてターフを沸かせたユニコーンライオン
    逃げ馬としてターフを沸かせたユニコーンライオン
  • 海外で芝とダートのG1を制したパンサラッサ
    海外で芝とダートのG1を制したパンサラッサ
  • 矢作調教師はユニコーンライオンとパンサラッサに加えて、モズアスコットの解説も行った
    矢作調教師はユニコーンライオンとパンサラッサに加えて、モズアスコットの解説も行った
  • パンサラッサの主戦を務めた吉田豊騎手
    パンサラッサの主戦を務めた吉田豊騎手
  • カリフォルニアクロームは、産駒のカビルカンが今年のアルマクトゥームチャレンジ(G1)を優勝している。
    カリフォルニアクロームは、産駒のカビルカンが今年のアルマクトゥームチャレンジ(G1)を優勝している。

 2月9日の午前10時から、新ひだか町のアロースタッドで種牡馬展示会が開催された。

 この日は29頭の種牡馬が展示されたが、その模様は株式会社ジェイエスのYouTubeチャンネルと、ニコニコ生放送でも映像配信が行われた。

 司会を務めた小木曽なつみさんが開催の挨拶を行う中、厩舎から姿を見せたのは、種牡馬としてのキャリア、そして産駒成績とまさにアロースタッドの看板種牡馬でもあるシニスターミニスターだった。

 そのシニスターミニスターの後に展示されていったのが、今シーズンからスタッド入りした5頭の新種牡馬。その5頭の展示に際しては全て、現役時に管理をしていた調教師、そして主戦騎手が来場して、種牡馬としてのセールスポイントや、今後に向けてのエールを送っていた。

 新種牡馬の中で最初の展示となったのは2021年、2022年とフェブラリーS(G1)を連覇したカフェファラオ。現役時に管理をしていた堀宣行調教師は、「カフェファラオの調教師として長い時間を共にしてきた中で、この馬のストロングポイントは、能力の高さは勿論のこと、その能力を発揮させることができる、競走馬として本質的な部分が非常に優れていたことだと感じてます。常に健康で脚元などに支障が生じたことなく、常に良いバランスで走れていました。何より特筆すべきは皮膚の薄さです。調教師として長く仕事をしてきましたが、このように皮膚の薄いっていうのは、なかなか出会えません。フィジカル面だけでなく、精神面も常に前向きで、それがいい方向に向かって競走成績を上げられたと感じてます。種牡馬としても産駒に自身の能力を、しっかりと伝えてくれると確信しています」と様々な視点で種牡馬としての魅力を語った。

 続いて展示が行われたのは、2021年に帝王賞(Jpn1)とチャンピオンズC(G1)を制して、その年のJRA最優秀ダートホースに選出。2022年にもJBCクラシック(Jpn1)を制したテーオーケインズとなる。管理をしていた高柳大輔調教師は、「テーオーケインズは自分の厩舎で初めて重賞とG1級競走を勝ってくれた馬なので、非常に感謝しているだけでなく、印象深い馬でもあります。その中でもチャンピオンズカップ(G1)は忘れられないレースです。あのパフォーマンスを見れば、ダート適性は間違い無いと思えますが、デビュー前から今、ご覧の通りのこのフォルムをしていたので、スタッフと共に芝向きの馬なのではないかとも話したこともあります。妹のテーオーラフィットは芝で活躍しており、テーオーケインズの子供たちには、芝、ダートと問わない活躍を期待しています」と「二刀流」の活躍も示唆していた。

 ダートのG1馬2頭に続いてのお披露目となったのが、芝のスプリント界で長きに渡って活躍を続け、2023年の高松宮記念(G1)を7歳時に制したファストフォース。管理をしていた西村真幸調教師は、「3歳時は中央で勝利をあげることができず、ホッカイドウ競馬の田中淳司厩舎で管理をしていただいた時期に3勝をあげて、再び私の厩舎に戻ってくることができました。中央復帰後も連勝を重ねていきながら初の重賞挑戦となったCBC賞(G3)を日本レコードで重賞を初制覇。その馬場とは全く違う雨の中で行われた高松宮記念(G1)でも、最後まで力強く走り抜いて、初のG1タイトルをプレゼントしてくれました。セールスポイントはレコードを樹立したスピードと、不良馬場でも勝ち抜くパワーと精神力を兼ね備えた万能性です。そこに馬体の良さやサンデーサイレンスを血統内に有していない血統背景と、これら全てが種牡馬として成功する要素だと私は信じています」と生産関係者に訴えかけるかのように力強く語った。その後は、現役時に矢作芳人厩舎で管理されていた2頭がパレードリンクに姿を見せた。

 ユニコーンライオンは現役時に2021年の鳴尾記念(G3)と、2022年の福島記念(G3)を逃げ切り勝ち。また2021年の宝塚記念(G1)では先手を奪った後あとも二枚腰を使って、勝ったクロノジェネシスから0秒4差の2着となっている。管理をしていた矢作調教師は、「ユニコーンライオンはタタソールズオクトーバーセールで購入してきた馬です。その時、ノーネイネヴァーは初年度産駒だったのですが、スキャットダディの血を引いていただけに絶対日本の競馬で成功すると思っていました。また、血統だけでなく、せりでも高い評価を得た程に馬体も素晴らしい馬です。一次は生死の境をささまよった時期もある中で、一年以上の休養を経て福島記念(G3)を勝ってくれた時には感動以外の何物もありませんでした。この不屈の精神力も含めて、種牡馬として成功する全ての要素を兼ね備えた馬だと思っています」と数多くのエピソードを語っていた。そして矢作厩舎からはもう一頭、この馬もスピードに乗った逃げ脚で2022年のドバイターフ(G1)、2023年のサウジC(G1)と海外で芝、ダートのG1勝ちをあげたパンサラッサもパレードリンクに姿を見せた。矢作調教師は、「この馬と言えば、ドバイターフ(G1)やサウジC(G1)での活躍も記憶に新しいかと思いますが、自分としては日高の馬にベテランジョッキーが乗って、海外のG1を勝てたことが何よりの誇りであります。種牡馬としてのセールスポイントは、脚質とは違うオールマイティであり、血統背景からしても、産駒は1200mのスプリンターから、2400mのクラシックホースまで、様々な産駒を出してくれると思っています」と幅広い活躍を期待していた。そして、ベテランジョッキーとして紹介された吉田豊騎手は、「本当にパンサラッサには色々な経験をさせてもらいました。本当に有難い気持ちしかありません。ぜひ産駒にはパンサラッサの持ってるスピードと、どんな舞台でも飲み込まれないあの精神力、そして、最後まで諦めないという根性を受け継いでもらいたいと思います」と産駒の活躍を祈っていた。そして、夏シーズンにはシャトル種牡馬として、オーストラリアで繋養されることも発表された。

 その後もパレードリンクを挟んで左右の厩舎から、続々と種牡馬が登場。その中には「クルーミー」も映像配信でその姿を見ていたであろう、カリフォルニアクロームの姿もあった。

 十分なリハーサルもあってか、ほぼ予定通りの時間に展示会は終了。映像配信のエンディングではアロースタッドのスタッフと、展示会の運営を行った(株)ジェイエスのスタッフが、画面に向かって笑顔で手を振る姿があった。