馬産地ニュース

ダノンザキッドがビッグレッドファームにスタッドイン

  • 2024年01月16日
  • スタッドインしたダノンザキッド
    スタッドインしたダノンザキッド
  • 元気な姿でビッグレッドファームに到着
    元気な姿でビッグレッドファームに到着
  • 種付料は受胎条件500,000円に決まった
    種付料は受胎条件500,000円に決まった

 1月13日午前7時40分ころ、新冠町明和にあるビッグレッドファームに、2024年から種牡馬として新たに導入が決まったダノンザキッドがスタッドインした。

 明けて6歳になったダノンザキッドは、父がジャスタウェイ、母がエピックラヴ、母の父がダンシリという牡の鹿毛。安平町早来源武にあるノーザンファームの生産で、母はフランスのヴァントー賞(G3)優勝馬、半兄は2022年の京成杯オータムH(G3)2着、2021年の阪急杯(G3)2着、2021年の函館スプリントS(G3)3着、2019年のシンザン記念(G3)3着のミッキーブリランテ、半弟は2022年の朝日杯フューチュリティS(G1)2着、デイリー杯2歳S(G2)2着のダノンタッチダウンになる。2018年のセレクトセールサラブレッド当歳において、108,000,000円(税込)で(株)ダノックスに購買された市場取引馬として有名である。

 現役時代のダノンザキッドは、(株)ダノックスが所有、栗東の安田隆行厩舎が管理し、競走成績は19戦3勝2着2回3着5回。2020年6月に阪神競馬場の2歳新馬戦でデビューし、1分48秒3のタイムで初陣を勝利で飾った。2戦目となった2020年の東京スポーツ杯2歳S(G3)でタイトルホルダー以下を退けて重賞初制覇。一番人気に支持された2020年のホープフルS(G1)はオーソクレース、ヨーホーレイク、タイトルホルダーなどを下してG1初制覇を果たした。2歳時の成績は3戦3勝。その活躍が評価されJRA賞最優秀2歳牡馬に選出された。

 その後は2022年の香港C(G1)で2着、2022年のマイルチャンピオンシップ(G1)で2着、2023年の大阪杯(G1)で3着、2021年のマイルチャンピオンシップ(G1)で3着、2022年の毎日王冠(G2)で3着、2021年の弥生賞ディープインパクト記念(G2)で3着、2022年の関屋記念(G3)で3着と重賞戦線で活躍。2023年12月の香港マイル(G1)12着がラストランになった。

 2023年12月22日付けでJRAの競走馬登録を抹消。香港からの帰国後はノーザンファームしがらきで休養し、福島県のテンコー・トレーニングセンターを経由して新天地に移動してきた。

 2024年の種付料は受胎条件50万円(フリーリターン特約対象)。ビッグレッドファームの蛯名聡マネージャーは「馬体重を見ると筋肉量があってもっとボリューム感があるのかなとおもいましたが、いい意味ですごく軽くてやわらかいな、という印象を持ちました。歩様も軽くてはやいですし、あれだけ体重がありながら動く姿は大きさを感じさせません。持ったままで勝った新馬戦は強烈な印象が残っています。運がなかったのか、G1勝利はひとつだけですが、常に差のない競馬をしていました。ジャスタウェイの父になるハーツクライは、うちのコスモバルクと同期でライバルでした。その血を引く後継を導入できたのはうれしいです。この血が活躍すれば当時のことを思い出す機会も増えてくるので、種牡馬として成功させたいです」と話した。