グレナディアガーズが社台スタリオンステーションにスタッドイン
12月28日午前、安平町早来源武にある社台スタリオンステーションに、2024年から種牡馬として新たに供用されるグレナディアガーズが、元気な姿でスタッドインした。
明けて6歳になったグレナディアガーズは、父がフランケル、母がウェイヴェルアベニュー、母の父がハーリントンという牡の鹿毛。安平町早来源武にあるノーザンファームの生産馬で、母は2015年のBCフィリー&メアスプリント(G1)優勝馬になる。
現役時代のグレナディアガーズは(有)サンデーレーシングが所有、栗東の中内田充正厩舎が管理し、競走成績は16戦3勝2着4回3着2回。2020年7月に新潟の2歳新馬戦でデビューし、2020年11月の3戦目で初勝利。続く朝日杯フューチュリティS(G1)は16頭立ての7番人気と伏兵扱いだったが、スタートから好位をキープし残り200mで先頭に躍り出ると、ステラヴェローチェ、レッドベルオーブといった2歳重賞勝ち馬の追撃を振り切り、1分32秒3の2歳コースレコードで優勝。初重賞制覇をG1競走という大舞台で飾った。
3歳時はクラシック戦線へは向わずマイル路線を歩み、2021年のNHKマイルC(G1)は3着、12月の阪神C(G2)は優勝。古馬になってからはスプリント路線からマイル路線を中心に出走し、2022年の阪神C(G2)、2023年の阪神C(G2)で2着になるなどトップレベルで息の長い活躍を続けた。
父フランケルはG1競走10勝を含む14戦全勝の成績を残し、2011年、2012年と2年連続で欧州年度代表馬に選ばれた歴史的名競走馬。父としても世界中で多くのG1ホースを送るトップオブトップの種牡馬として目覚ましい活躍を見せている。
12月27日付けでJRAの競走馬登録を抹消。スタッドインには社台スタリオンステーションの徳武英介場長をはじめとしたスタッフや生産者であるノーザンファームの職員も立ち会った。
2024年の種付料は150万円(受胎確認後支払。フリーリターン特約付帯)。事務局は「フランケルの後継種牡馬は社台スタリオンステーションとしては初めてになります。2歳の早い時期から活躍し、マイルのG1競走を勝てるようなフランケル産駒は、欧州では高額で手に入れられるような状況ではなくなっているなかで、ノーザンファームが所有する繁殖牝馬にフランケルを交配して生まれた子どもを種牡馬として導入できてたいへんうれしくおもいます。2024年もフランケルの産駒が後継として何頭か輸入されますが、日本のG1競走を勝っている点はほかの種牡馬にはないストロングポイントになります。バランスの取れた馬体も好印象です。みなさまのご利用をお待ち申し上げます」と話した。