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アロースタッドにユニコーンライオンがスタッドイン

  • 2023年12月19日
  • スタッドインしたユニコーンライオン
    スタッドインしたユニコーンライオン
  • 12月17日付けでJRAの競走馬登録を抹消した
    12月17日付けでJRAの競走馬登録を抹消した
  • ノーネイネヴァーの本邦初後継種牡馬として期待は大きい
    ノーネイネヴァーの本邦初後継種牡馬として期待は大きい

 12月17日午前8時30分ころ、新ひだか町静内田原にあるアロースタッドに、2024年から新たに種牡馬として供用を開始するユンコーンライオンが、元気な姿でスタッドインした。

 ユニコーンライオンは牡7歳の黒鹿毛。父はノーネイネヴァー、母はムラフカ、母の父はハイシャパラルという血統のアイルランド産馬。半兄にはモルニー賞(G1)、コヴェントリーS(G2)などを制覇したザワウシグナル、一族には仏1000ギニー(G1)などを制覇したタリブがいる。2017年のタタソールズオクトーバーセールにおいて、株式会社ジェイエスが850,000ギニーで代理購買したという。

 ユニコーンライオンは現役時代、ライオンレースホース株式会社が所有、栗東の矢作芳人厩舎が管理し、競走成績は32戦6勝2着3回3着1回。2019年の3歳新馬戦でデビューし初勝利。2021年の鳴尾記念(G3)でショウナンバルディ、ブラストワンピース、ペルシアンナイト、サンレイポケット、クラージュゲリエ、ブラヴァス、アメリカズカップなどを相手に2分00秒7のタイムで逃げ切って重賞初制覇を成し遂げた。つづく宝塚記念(G1)は、スタートから果敢に先手を奪いクロノジェネシスの2着に健闘。2022年の福島記念(G3)は16頭立ての10番人気と伏兵扱いだったが、2分00秒2のタイムで逃げ切って2つ目の重賞タイトルを手にした。今年はオーストラリアへも遠征しATCクイーンエリザベスS(G1)で5着に入った。

 父ノーネイネヴァーは2013年のモルニー賞(G1)優勝馬。2010年から2019年まで種牡馬として供用され現在は公益社団法人日本軽種馬協会静内種馬場において功労馬として余生を送るヨハネスブルグがアメリカに残した代表産駒の一頭であるスキャットダディの直仔で、海外では2021年のコロネイションS(G1)などを制覇したアルコールフリー、2022年のミドルパークS(G1)などを制覇したブラックビアード、2019年のジュライC(G1)などを制覇したテンソヴリンズ、2022年のフィーニクスS(G1)などを制覇したリトルビッグベア、2022年のBCジュヴェナイルフィリーズターフ(G1)などを制覇したメディテイトなど数多くの活躍馬を送り、2022年には英愛2歳チャンピオンサイアーに輝いている。

 2024年の種付料は受胎条件30万円(フリーリターン特約)、または、生後条件50万円。ユニコーンライオンのスタッドインに駆け付けた事務局の株式会社ジェイエスは「弊社で代理購買した馬をアロースタッドで種牡馬として導入できるというのは、この上ないよろこびです。父ノーネイネヴァー、祖父スキャットダディ、曽祖父ヨハネスブルグ、4代父ヘネシー、5代父ストームキャット、6代父ストームバードというサイアーラインは、すべて2歳G1勝ち馬で、仕上がりの早さがストロングポイントになります。兄はG1勝ち馬と血統面も優秀です。サンデーサイレンス系やキングカメハメハ系の血が入っていませんので、配合面でも皆さん楽しみなところがあるとおもいます。父のノーネイネヴァーの種付料は17万5000ユーロととても評価が高い種牡馬です。その本邦初後継種牡馬として期待しています。この馬が持つスピード、スタミナを産駒に伝えてほしいです。一頭でも多く繁殖牝馬が集まるよう一生懸命宣伝していきます」と話した。