JBBAの第5回担い手経営管理研修が行われる
11月30日夜、公益社団法人日本軽種馬協会(JBBA)は、新ひだか町静内本町にある日高生産連ビル3階第一会議室において、「第5回担い手経営管理研修~軽種馬生産の担い手を対象とした経営支援に係る研修~」を行った。
この研修はJBBAがNAR地方競馬全国協会の補助を受けて競走馬生産振興事業により実施する令和5年度軽種馬経営高度化指導研修事業の一環。馬産地において喫緊の課題となっている、担い手を支援する体制づくりのための研修で、経営継承者および後継者、支援団体の職員などを対象にしている。
本年度の研修は9月にスタート。第1回は法律をテーマに弁護士法人第一法律事務所の村中徹弁護士を講師に招き「競走馬の生産・育成とリスクの管理」、第2回は労務がテーマにリモートにてハローワーク浦河の佐藤敦之氏による「求人・求職状況と人材確保について」と浦河労働基準監督署の大串尚哉氏による「労働条件に関するルールについて」、第3回は経営・財務がテーマになり株式会社アステップ代表取締役の中野貴英氏による「経営のいろは話~誰も教えてくれない経営の本質」、第4回は労務・経営がテーマになり株式会社たいわや代表取締役で中小企業診断士である中村文昭氏による「人材育成の本質的な意味と具体的なやり方」を演題に講義を行い、最終回の第5回は経営がテーマになり講師に招かれた伊関行政書士事務所の伊関太郎氏が「これからの軽種馬事業経営と実践的取組」~次世代を担う経営者への提言~」を演題に講義を行った。
講師の伊関氏は東京都出身。大学卒業後にクールモアアメリカに就職。2006年に安平町追分向陽にある追分ファームに入社した。2020年に追分ファームを退職し2021年に競走馬保険や馬事業を行う株式会社エクエストを設立。2022年に伊関行政書士事務所を設立した。今年になり株式会社PSOを設立。現在は行政書士を含め三足の草鞋をはいて多忙な生活を送っているという。
軽種馬産業において国内外でさまざまな勤務経験がある伊関氏は、本年開催された4回の担い手経営管理研修を振り返り、より実務的な手続きを含めた内容についてアドバイス。「人材+教育=人財」とし、「人材こそが会社の未来になる」とまとめた。
出席者からは「追分ファームを辞めてなぜ行政書士になろうとおもったのですか?」、「アメリカでの勤務経験があるということですが、アメリカにも日本のような農協はあるのですか?」、「外国人の労働者にもかかわっているということですが、今後ワーキングホリデーで日本の牧場で働く外国人が現れる可能性があるのか、またそのときはどのような注意点があるのかお聞かせください」といった質問が寄せられた。