フルフラットが白馬牧場でスタッドイン
11月1日、新冠町西泊津にある白馬牧場に、来年から種牡馬として新たに供用を開始するフルフラットがスタッドインした。
牡6歳のフルフラットは鹿毛のアメリカ産馬。父はスパイツタウン、母はゴールデンフレアー、母の父はメダグリアドーロという血統で、母の半兄には1999年のジュライC(G1)、ナンソープS(G1)などを制覇し、2006年から2011年と2013年から2018年まで日本軽種馬協会の静内種馬場と九州種馬場において種牡馬として供用され、現在は静内種馬場で功労馬として余生を送るストラヴィンスキー、近親には2012年の京都金杯(G3)や京都牝馬S(G3)で3着になったアスカトップレディ、1998年のセントライト記念(G2)で2着、日本ダービー(G1)で3着のダイワスペリアーなどがいる。
現役時代のフルフラットは、大野剛嗣氏、大野照旺氏が所有し、栗東の森秀行厩舎が管理。2019年7月に中京の2歳新馬戦でデビューし8着。2戦目で初勝利をあげた。4戦目はアメリカへ遠征しBCジュヴェナイル(G1)で勝ったストームザコートの5着に健闘。3歳になり3歳1勝クラスで2着になると、今度はサウジアラビアへ遠征。サンバサウジダービーCに出走し、のちにこの年の仏ダービー(G1)、翌年のドバイシーマクラシック(G1)、ヨークインターナショナルS(G1)などを制覇したミシュリフの追撃を振り切って先頭でゴールを駆け抜け、日本調教馬として初めてサウジアラビアの国際競走の勝ち馬となった。
2022年のゴドルフィンマイル(G2)がラストラン。今年の10月28日付けでJRAの競走馬登録が抹消された。競走成績は9戦2勝2着1回だった。
父スパイツタウンは2004年にBCスプリント(G1)などを制覇したエクリプス賞最優秀短距離馬。世界各国で数多くの重賞勝ち馬を、日本では2020年の高松宮記念(G1)を制覇したモズスーパーフレア、2016年の全日本2歳優駿(Jpn1)などを制覇したリエノテソーロ、2018年のプロキオンS(G3)でダート1400mの日本レコードを樹立、2020年のクラスターC(Jpn3)でダート1200mの日本レコードを樹立したマテラスカイなどを送り出す名種牡馬として知られている。
2024年の種付条件は未定。白馬牧場では「スタッドインしてからも元気で、来年からの種牡馬生活へ向け問題なく過ごしています。とてもおとなしい馬で扱いやすいですね。日本では数少ないスパイツタウンの後継種牡馬。優秀な産駒を送り出してほしいです」と話した。