馬産地ニュース

ひだかうまキッズ探検隊がスタリオン施設を訪問

  • 2023年10月13日
  • スタリオン施設を見学したひだかうまキッズ探検隊
    スタリオン施設を見学したひだかうまキッズ探検隊
  • 種牡馬の仕事について学んだ
    種牡馬の仕事について学んだ
  • スタリオン施設の計らいで現役種牡馬とふれあった
    スタリオン施設の計らいで現役種牡馬とふれあった

 9月30日、新ひだか町教育委員会が主催し一般社団法人umanowaが企画・運営する「ひだかうまキッズ探検隊2023」は、新ひだか町静内田原にあるアロースタッドと、新ひだか町静内目名にあるレックススタッドを訪問した。

 馬の歴史・文化・仕事を「見る・知る・学ぶ」活動をする、ひだかうまキッズ探検隊の取り組みは、6月のライディングヒルズ静内、7月のビッグレッドファーム、8月の公益財団法人軽種馬育成調教センター、9月の札幌競馬場、特別編の門別競馬場キャンプに続き、今年6回目。今回は種牡馬について知ろうと、2つのスタリオン施設を訪問した。

 最初に足を運んだアロースタッドでは、今年から供用を開始した新種牡馬のステルヴィオとジャンダルムに加え、今年デビューした本邦初年度産駒が順調に勝ち上がり評価を高めているカリフォルニアクロームの3頭を展示。つやつやに輝く馬体と種牡馬が放つオーラに圧倒されながらも、毛色や特徴、性格などを書き込んだ。

 ガイド役を務めた株式会社ジェイエスの松田拓也さんは「種牡馬は子宮炎の検査を年2回します。9月には大事な定期種畜検査があります。この検査をパスしないと、種付けして翌年に生まれた子どもを競走馬として登録できなくなります。種牡馬にとって農林水産省が発行する種畜証明書は、運転免許証みたいなものです」などと種牡馬登録のシステムを説明。現場で働く藤田誠副場長は「もともと生産の仕事をしていましたが、人から誘われて種牡馬の仕事をするようになりました。種付シーズンはもちろん、シーズンオフになっても種牡馬の体調管理には常に気を配っています。スタリオンにいると活躍した馬が種牡馬になるので、その出会いが楽しいです。種牡馬によっていろいろ性格が違いますし、扱い方に正解がないので、その種牡馬に合ったベストな接し方を心がけています。アロースタッドの種牡馬の子どもが活躍してくれることがなによりもうれしいです。みなさんもアロースタッドの種牡馬を応援してください」と子どもたちの質問に答えた。

 レックススタッドでは2010年の日本ダービー馬のエイシンフラッシュ、2016年の日本ダービー馬で今年から種牡馬として供用されているマカヒキ、東京大賞典(G1)4連覇の偉業を達成し今年から種牡馬として供用されているオメガパフュームの3頭を展示。子どもたちを出迎えた株式会社レックスの石川宣寿さんはマカヒキについて「マカヒキは今年から種付けを開始しました。日本ダービー(G1)を勝った馬が50万円という安い金額で種付けできるということから、104頭の繁殖牝馬に種付けしました。ふだんはすごくおとなしくて人懐っこいですが、種付けのときはやる気満々で種付けします。来年はG1レースを5勝したアパパネとの子も生まれる予定です。どんな子どもが生まれてくるかいまから本当に楽しみです」と説明した。

 レックススタッドで展示した3頭は、人と馬との信頼関係が築かれていることもあり、子どもたちと至近距離でふれあい。鼻面や額を愛撫して日本ダービー馬らとの親睦を深めた。