馬産地ニュース

地方競馬主催者軽種馬生産地現地視察が行われる

  • 2023年10月13日
  • 北海道市場を視察した地方競馬主催者一行
    北海道市場を視察した地方競馬主催者一行
  • 懇親会であいさつする古川雅且代表理事組合長
    懇親会であいさつする古川雅且代表理事組合長
  • 地方競馬主催者と生産地の代表が親睦を深めた懇親会
    地方競馬主催者と生産地の代表が親睦を深めた懇親会

 9月21日、22日、日高管内で令和5年度地方競馬主催者軽種馬生産地現地視察が行われた。

 現地視察にはNAR地方競馬全国協会の吉田誠副理事長をはじめとした役職員、公益社団法人日本軽種馬協会(JBBA)の上野儀治副会長常務理事ら役職員、ばんえい競馬と岩手競馬を除く11の地方競馬主催者が参加した。

 21日、新千歳空港に集合した一行は、ホッカイドウ競馬の舞台となる日高町駒丘にある門別競馬場へ移動。続いて新ひだか町静内神森にある北海道市場を訪問した。

 北海道市場ではHBA日高軽種馬農業協同組合が主催する北海道セプテンバーセールの様子や競走馬のふるさと日高案内所といった市場内の施設を見学。地方競馬の馬主団体が積極的に補助馬購買するなど、活発なせり合いが展開される光景を目に焼き付けた。

 この日は新ひだか町静内田原にあるJBBA静内種馬場も視察。NARの令和4年度競走馬生産振興事業を活用して導入した新種牡馬のカラヴァッジオのほか、デクラレーションオブウォー、ノーブルミッションといったJBBAスタリオンズのほか、2023年度(第45期)生産育成技術者研修が行われている研修所、最先端の獣医療が受けられる軽種馬生産技術総合研修センターなどを見学した。

 21日夜に新ひだか町静内吉野町にある静内エクリプスホテルにおいて開かれた懇親会には、HBAの古川雅且代表理事組合長、谷川貴英副組合長理事、前川則久理事、村上博之理事、谷岡康成代表監事らも出席。古川代表理事組合長は「さきほど、セプテンバーセールが終わりまして、今年の1歳馬のせりは全部、前年を上回る好結果を残しましたことをあらためてご報告いたします。新型コロナウイルスが感染しているさなかでも、各主催者様が競馬を止めることなく開催していただいたおかげで現在の売り上げがあると感謝申し上げます。産地にも経済効果が波及したことが近年のせりの好結果につながっているとおもっています。また、各馬主団体の補助馬購買が追い風となってせりが盛り上がっていることに重ねて感謝申し上げます。NARさまには種牡馬の導入に尽力したいただいたこと、また、生産者賞を新設していただいたことに対して、産地としても大変ありがたく、ぜひ種牡馬を成功させるよう頑張っていきたいとおもうところでございます。来年はダート三冠という新たな目標ができました。生産者はダート三冠レースに出走する馬を生産できるよう頑張っていきます」とあいさつした。

 22日はキモンレッド、タニノタビト、ハチキンムスメなどを生産した西村牧場の新冠西泊津分場、アルクトス、ジョウラン、ウンなどを生産した須崎牧場の高江分場、エスワンプリンス、アルティマソウル、グレースレジーナなどを生産した広富牧場と、地方競馬で活躍馬を送り出した牧場を訪問。吉田副理事長は「なかなか生産地に来る機会がないので、この視察で生産から育成、せりという競走馬の基本的な流れを見ていただき、競馬にはこんなにもたくさんの人が関わっている、支えていることを理解してほしい。地方競馬主催者と生産地は運命共同体のようなものです。競馬が持続的に発展するための、今後の業務運営に役立てられることを願っています」と話した。