北海道日高装蹄師会が造鉄講習会開催
10月3日、北海道日高装蹄師会(門別尚省会長)は、浦河町西舎にあるJRA日本中央競馬会日高育成総合施設軽種馬装蹄所において、令和5年度造鉄講習会を開催した。
この講習会は、栃木県宇都宮市にある公益社団法人日本装削蹄協会装蹄教育センターにおいて、10月16日、17日に開催される第74回全国装蹄競技大会を控え、大会出場選手や会員のレベルアップを図るためのもの。講師は竹田和正JRA日高育成牧場専門役、全国大会の優勝経験がある北海道日高装蹄師会の森野健太副会長と大東正史副会長の3名が務めた。
講習会の開催に先立ち門別会長は「今日はお忙しいなか、お集まりいただきありがとうございます。全国大会に出るみなさんは、あと2週間くらいですが、今日の講習会を最終チェックとして位置づけ、あとワンポイントレベルアップできるようなヒントを見つけられるよう練習に励んでください。会員のみなさまにおかれましては、来年の大会につながるようなことをしっかり勉強してください」とあいさつ。講習会では全国大会の競技でもある装蹄判断と単独造鉄(新標準蹄鉄07タイプ)の2種目を研修した。
講師の森野副会長は「今日は最初に装蹄判断をします。全国大会では装蹄判断で上位16名に入らないと点数が合計点に加算されません。装蹄判断用の馬を用意していますので、竹田専門役からアドバイスをしていただきます。単独造鉄は今年から前肢のペアか後肢のペアになるか、前日にならないとわからなくなりました。今日は前肢のペアをやってもらい、みんなで仕上がり具合をチェックしたいとおもいます」と説明した。
参加者は本番さながらに時間を図りながら課題にトライ。単独造鉄では自分が納得いくまで何度も蹄鉄をつくり直していた。
第74回全国装蹄競技大会には全国から34名が出場。北海道日高装蹄師会からは前年優勝枠の大東正史さん、3月に全国大会の予選を兼ねて開催された北海道日高装蹄師会主催の装蹄競技大会において上位5名に入った岡本昂昌さん、川井伸太郎さん、武藤涼さん、尾崎智久さん、黒田優輝さんの6名が出場する。
連覇を狙う大東さんは「ここまでいい感じで仕上がっています。あとは当日までに微調整していきます。今年は34名、かなりの実力者が出場すると聞いています。去年優勝したのは大きな財産になりましたので、その経験を生かしたいです」と話した。
門別会長は「大東選手には連覇を狙ってほしいですし、ほかの若い選手は大東さんに追いつけ、追い越せではないですが、少しでもいい結果を残せるように頑張ってほしいです。優勝旗を北海道に持ち帰ってくれたらうれしいです」と期待をかけた。