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ナカヤマフェスタが種牡馬引退

  • 2023年10月10日
  • 種牡馬を引退したナカヤマフェスタ
    種牡馬を引退したナカヤマフェスタ
  • 現役時代は世界でも活躍した
    現役時代は世界でも活躍した
  • 今後はうらかわ優駿ビレッジAERUで功労馬になる
    今後はうらかわ優駿ビレッジAERUで功労馬になる

 9月25日、新ひだか町静内田原にあるアロースタッドにて種牡馬生活を送っていたナカヤマフェスタが、今シーズンをもって種牡馬を引退することになり、浦河町西舎にあるうらかわ優駿ビレッジAERUに移動した。

 ナカヤマフェスタは17歳の鹿毛。父はステイゴールド、母はディアウィンク、母の父はタイトスポットという血統。むかわ町米原にある新井牧場の生産馬で、2007年のセレクトセール1歳にて10,500,000円(税込)で和泉信一氏に購買された市場取引馬として知られる。

 現役時代は和泉信子氏、和泉信一氏の所有馬、美浦の二ノ宮敬宇厩舎の管理馬として、競走生活を送り、競走成績は15戦5勝2着3回。2008年11月の東京競馬場の2歳新馬戦でデビュー勝ちを収めると続く東京スポーツ杯2歳S(Jpn3)で重賞初制覇を飾った。

 3歳になり2009年の日本ダービー(Jpn1)は4着。秋のセントライト記念(Jpn2)で2つ目の重賞タイトルを手にした。古馬になり2010年の宝塚記念(G1)でオークス馬ブエナビスタ、ディフェンディングチャンピオンのドリームジャーニー、春の天皇賞馬ジャガーメイル、日本ダービー馬ロジユニヴァースらを抑えてG1初制覇。秋にはフランスへ遠征し凱旋門賞(G1)ではワークフォースの僅差2着となった。この年はグランプリ勝利と世界での活躍が認められJRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞した。

 現役引退後の2012年から日高町富川東にあるブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬入り。2017年を最後に種牡馬を引退したが、2019年にアロースタッドで種牡馬に復帰した。代表産駒には2018年の日経賞(G2)などを制覇したガンコ、2020年のセントライト記念(G2)、ラジオNIKKEI賞(G3)などを制覇したバビットがいる。今年は2頭に種付けしていた。

 アロースタッドからうらかわ優駿ビレッジAERUまでの輸送に立ち会った松木優場長は「種牡馬に復帰してから長い間担当していました。輸送も問題なくクリアして到着後も落ち着いているのでひと安心しているところです。これからはゆっくりと余生を過ごして元気で長生きしてほしいですね」と話した。