馬産地ニュース

Yogibo Versailles Stable株式会社、一般社団法人ヴェルサイユリゾートファーム及び北海道日高振興局との包括連携協定締結式が行われる

  • 2023年09月20日
  • ヴェルサイユリゾートファームでの包括連携協定締結式
    ヴェルサイユリゾートファームでの包括連携協定締結式
  • 包括連携協定書に署名する生田泰局長と岩崎崇文代表取締役社長兼理事長
    包括連携協定書に署名する生田泰局長と岩崎崇文代表取締役社長兼理事長
  • Yogibo Versailles Stable株式会社が運営する宿泊棟
    Yogibo Versailles Stable株式会社が運営する宿泊棟
  • タニノギムレットなどの引退馬を繋養する厩舎
    タニノギムレットなどの引退馬を繋養する厩舎

 9月15日、日高町字庫富にあるヴェルサイユリゾートファーム「馬カフェ」において、Yogibo Versailles Stable株式会社(岩崎崇文代表取締役社長)、一般社団法人ヴェルサイユリゾートファーム(岩崎崇文理事長)及び北海道日高振興局(生田泰局長)との包括連携協定締結式が行われた。

 締結式には岩崎代表取締役社長兼理事長、北海道日高振興局からは生田局長、粟田吏恵地域創生部長、宮﨑義光産業振興部長、佐野弥栄子地域産業担当部長、井渓雅晴地域創生部地域政策課長、日高町の大鷹千秋町長らが出席。事務局の「近年、中央競馬やホッカイドウ競馬といった地方競馬の販売が好調にあるほか、セレクションセールやサマーセールなど、軽種馬市場のせりでは過去最高の売却額を記録し、好調を維持しております。日高管内は全国一の馬産地でありますが、高齢化や担い手不足による軽種馬農家戸数の減少、牧場従業員などの労働力不足といった課題を抱えておりまして、軽種馬経営は依然として厳しい状況にあります。このような状況から日高振興局では全国一の馬産地として、馬産地振興を推進することを目的とし、引退馬が抱える課題解決に向けてさまざまな取り組みをされておりますYogibo Versailles Stable株式会社、一般社団法人ヴェルサイユリゾートファームと連携しながら、産地文化の保護保全、馬産地ひだかの魅力発信、軽種馬産業の活性化などについて、共同で取り組むこととし、このたび、包括連携協定を締結することといたしました」という経過報告のあと、岩崎代表取締役社長兼理事長、生田局長が協定書に署名し協定を締結した。

 生田局長は「馬産地ひだかの持続的な発展に向けて、軽種馬産業を通じ、さまざまな取り組みを共同で進めていくうえで、包括連携協定を締結したことを心からうれしくおもいます。岩崎さまをはじめ、協定の締結にご協力いただいた関係者のみなさまに感謝とお礼を申し上げます。先ほどの説明とおり、担い手や労働力不足など、軽種馬経営が依然として厳しい状況にあるなか、締結いただいた両者におかれましては、引退馬にかかわる課題解決に向けてクラウドファンディングの導入や宿泊施設の整備、カフェの併設といった観光施設化、あるいは、ライフスタイルブランドとして有名なYogiboとネーミングライツ契約を結ぶなど、新たな牧場経営の在り方のひとつとして、さまざまな取り組みにご尽力されています。日高振興局といたしましては、締結を契機に軽種馬産業への興味関心の喚起と、馬産地ひだかの活性化に向けて、みなさま方との情報交換を生かしながら、三者の取り組みについての幅広い情報発信、馬産地ならではのマナーやルールの普及について、いままで以上に取り組んでまいりたいとおもいます」とあいさつ。岩崎代表取締役社長兼理事長は「民間の機関ができること、公共の機関ができること、長所や短所、メリット、デメリットがあるとおもいますが、それぞれの長所、メリットを生かして、短所、デメリットを補って、馬産地、この日高の発展、観光の活性化など、協力し合って全国に発信していきたいとおもっています」と話した。

 包括連携協定とは、民間企業等からの提案を通して、複数の政策分野にわたって、北海道との協力関係を構築するため、連携・協力に関する協定を締結して、具体的な事業展開の協議を行い、協議が整ったものから事業を実施すること。北海道日高振興局との包括連携協定は、日高信用金庫、JRA日高育成牧場と日高軽種馬農業協同組合に続き3例目で、民間の牧場は初めてになるという。

 Yogibo Versailles Stable株式会社、一般社団法人ヴェルサイユリゾートファームは、牧場カフェや宿泊施設の運営やオリジナルグッズ事業のほか、引退馬預託管理や引退馬支援に寄与する広告活動等を通じて、引退馬が抱える課題解決や馬産地振興に尽力。北海道日高振興局は、馬産業の生産振興対策や馬産地ひだかの交流人口の拡大に向けた魅力発信、馬文化普及、牧場見学のルール、マナーの啓発等により馬産地振興を推進している。

 包括連携協定では、(1).馬産地ひだかの持続的発展に向け、馬産地文化の保護・保全に関する事項、(2).ひだかの魅力発信に関する事項、(3).(1)(2)に関わる軽種馬産業の活性化に関する事項、(4).三者が必要と認める事項について手を取り合って推進していく。