富川小学校3年生が下河辺牧場を見学
9月11日、日高町富川東にある日高町立富川小学校(加渡三之校長)の3年生が、日高町福満にある下河辺牧場において、総合学習「馬博士になろう」を行った。
この総合学習は地域の産業を学ぶ授業の一環。全3回を予定しており、学んだ成果を10月の学習発表会で披露するという。
授業の舞台となった下河辺牧場は、1933年に千葉県に開場。1966年に日高町にも開場した。日高管内を代表する牧場のひとつで、現在は従業員数約80名、繁殖牝馬約140頭、当歳馬約90頭、1歳馬と2歳馬が各約80頭を繋養。生産から育成までを一貫して行う総合牧場として知られ、過去の生産馬からは2017年の菊花賞(G1)などを制覇したキセキ、2003年のオークス(G1)、桜花賞(G1)、秋華賞(G1)を制覇し牝馬3冠を達成したスティルインラブ、2004年のオークス(G1)などを制覇したダイワエルシエーロ、2013年の桜花賞(G1)などを制覇したアユサン、2014年のマイルチャンピオンシップ(G1)などを制覇したダノンシャーク、2022年の朝日杯フューチュリティS(G1)などを制覇したドルチェモア、2014年の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)などを制覇したショウナンアデラなど数多くの活躍馬を送り出している。
児童を迎え入れた下河辺隆行さんは「日高町はうまのまちです。みんなにとってうまがいる風景は見慣れているとおもいますが、北海道の日高と胆振で日本のサラブレッドの約97%が生まれています。そして、日高町には全国で25か所しかない競馬場のひとつ、門別競馬場があります。また、日高町にあるとねっこの湯(温泉施設)のとねっこは、生まれたばかりの当歳を意味します。日高町の看板にもうまの絵が入っています」と日高町はうまと結びつきが強いことを説明。続いて、出産、放牧、離乳、馴致、騎乗、トレーニング、競馬場へ出発と、サラブレッドが生まれてから競走馬になるまでの映像をダイジェストで放映した。
児童らはその後、アユサンと今年4月に生まれた当歳の親子を見学。下河辺さんが「春に生まれたばかりで人間でいえばまだ幼稚園生くらいです」と説明すると児童は「え~~~~!」と驚きの声をあげた。
育成厩舎ではトレーニング中の1歳馬に青草をあげ、馬とのコミュニケーションを経験。全長1150mの屋内坂路コースにも入り、競走馬になった気分で元気いっぱいに坂路コースを駆け上がった。児童は実際に目で見て、話を聞いて、うまのこと、牧場で働いている様子を学んだ。